ピンポ-ン
次の日の朝。
「あ、おはよーたっくん、あれ、寝起き?朝弱かったもんね」
朝早くチャイムが鳴り、玄関を開けると、手を振りながら嬉しそうにする希望の姿があった。
「おはよ。ふぁぁ…」
あくびをしながら、玄関の鍵を閉めた。
「寝癖ついてるよ。直してあげよっか」
「いいよ、別に」
「いいからちょっとしゃがんで」
希望は、自分のカバンからワックスを取り出し、手に出したかと思うと、俺の頭を触り始めた。
見上げる希望の顔は、至って真剣で、喉仏が出てて着崩した制服のワイシャツから鎖骨が出ていて、男らしさを感じた。
意外と男らしくなったじゃん、希望。
って、どこ見てんだよ俺が女みてぇじゃん。
「おわったよ。…なにかついてた?僕の顔」
「いーや、なんにも。男みたいだなーって希望」
「いや、男なんだけど」
「ありがとな髪整えてくれて」
希望に触られてるのも、別に嫌じゃなかった。
心地良いというか。
「好きになった?」
「な、なってねえよ」
「なーんだ、じゃあ行こ」
────────────────
“委員会と係の候補をみんなに聞きます。
なりたいものがあったら手をあげてください。”
先生の言う言葉のあと、紙が配られてその紙に書かれた候補の中から10分考える時間が与えられ、担任の先生は黒板に委員会と係を書いていく。
希望は何にするんだろうな。
俺は…、係は黒板係でいいかな。
委員会も入らないといけないのか。
めんどくせぇなぁ…。
図書委員でいいか。サボれそうだし。
そう決めたあと、俺は机に突っ伏して寝た。
.
.
.
.
「…ん…た…っくん!たっくん!おきて!」
「ん…?あれ、起きれなかったか。決める時までに起きようと思ってたのに」
「たっくん、クラス委員長だって、寝てたから」
「…っは?クラス委員…長…?」
戸惑っている俺を見て面白そうに笑っていた希望を見て少しイラついた。
「僕、委員長代理になったから、補助役として使っていいよ。一人じゃ可哀想だから」
「あのなぁ、代理になるんじゃなくて、無理だと思いますって断っといてくれた方が良かったんだけど」
「寝てたのが悪いじゃん」
当たり前でしょと言わんばかりの呆れた顔は、もう二度と見たくない。
「それは何も言えねえ…」
「頑張ろうね、今から委員長会議だよ、放課後50分からあるんだって、あと8分で始まる。もう行かなきゃだよ。僕も行くから」
「なにそれ。会議?なにすんの」
「わかんない。とりあえず行くよ。遅れちゃまずいでしょ」
希望は、すごく真面目だった。
「わかったよ。じゃあ行くかぁ………って、腕組んでくるのやめろよ」
「え?なんで?ほかの女に取られても嫌だし、あ、手繋ぎたかった?恋人繋ぎでもする?」
「ちげぇ、そういう事じゃない。恋人でもないのにやめろよって話」
「じゃあ今から恋人同士ね、なーんの問題もないね!行こ〜」
圧倒される勢いに、何も言い返すことが出来なかった。
会議も無事に終えて、帰宅する時も、次の日の登下校するときも、ずっと、腕に手を回してきて、嬉しそうな顔をする希望。
やっぱり、可愛かった希望は。
甘えん坊で、人懐っこくて、やけに真面目で、面倒見よくて、良いとこしか無かった。
モテてもいいのに。
モテんのか?
そんな疑問を思いながら、一日、二日、三日と、時は経過して行った。
次の日の朝。
「あ、おはよーたっくん、あれ、寝起き?朝弱かったもんね」
朝早くチャイムが鳴り、玄関を開けると、手を振りながら嬉しそうにする希望の姿があった。
「おはよ。ふぁぁ…」
あくびをしながら、玄関の鍵を閉めた。
「寝癖ついてるよ。直してあげよっか」
「いいよ、別に」
「いいからちょっとしゃがんで」
希望は、自分のカバンからワックスを取り出し、手に出したかと思うと、俺の頭を触り始めた。
見上げる希望の顔は、至って真剣で、喉仏が出てて着崩した制服のワイシャツから鎖骨が出ていて、男らしさを感じた。
意外と男らしくなったじゃん、希望。
って、どこ見てんだよ俺が女みてぇじゃん。
「おわったよ。…なにかついてた?僕の顔」
「いーや、なんにも。男みたいだなーって希望」
「いや、男なんだけど」
「ありがとな髪整えてくれて」
希望に触られてるのも、別に嫌じゃなかった。
心地良いというか。
「好きになった?」
「な、なってねえよ」
「なーんだ、じゃあ行こ」
────────────────
“委員会と係の候補をみんなに聞きます。
なりたいものがあったら手をあげてください。”
先生の言う言葉のあと、紙が配られてその紙に書かれた候補の中から10分考える時間が与えられ、担任の先生は黒板に委員会と係を書いていく。
希望は何にするんだろうな。
俺は…、係は黒板係でいいかな。
委員会も入らないといけないのか。
めんどくせぇなぁ…。
図書委員でいいか。サボれそうだし。
そう決めたあと、俺は机に突っ伏して寝た。
.
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「…ん…た…っくん!たっくん!おきて!」
「ん…?あれ、起きれなかったか。決める時までに起きようと思ってたのに」
「たっくん、クラス委員長だって、寝てたから」
「…っは?クラス委員…長…?」
戸惑っている俺を見て面白そうに笑っていた希望を見て少しイラついた。
「僕、委員長代理になったから、補助役として使っていいよ。一人じゃ可哀想だから」
「あのなぁ、代理になるんじゃなくて、無理だと思いますって断っといてくれた方が良かったんだけど」
「寝てたのが悪いじゃん」
当たり前でしょと言わんばかりの呆れた顔は、もう二度と見たくない。
「それは何も言えねえ…」
「頑張ろうね、今から委員長会議だよ、放課後50分からあるんだって、あと8分で始まる。もう行かなきゃだよ。僕も行くから」
「なにそれ。会議?なにすんの」
「わかんない。とりあえず行くよ。遅れちゃまずいでしょ」
希望は、すごく真面目だった。
「わかったよ。じゃあ行くかぁ………って、腕組んでくるのやめろよ」
「え?なんで?ほかの女に取られても嫌だし、あ、手繋ぎたかった?恋人繋ぎでもする?」
「ちげぇ、そういう事じゃない。恋人でもないのにやめろよって話」
「じゃあ今から恋人同士ね、なーんの問題もないね!行こ〜」
圧倒される勢いに、何も言い返すことが出来なかった。
会議も無事に終えて、帰宅する時も、次の日の登下校するときも、ずっと、腕に手を回してきて、嬉しそうな顔をする希望。
やっぱり、可愛かった希望は。
甘えん坊で、人懐っこくて、やけに真面目で、面倒見よくて、良いとこしか無かった。
モテてもいいのに。
モテんのか?
そんな疑問を思いながら、一日、二日、三日と、時は経過して行った。