あれから1年、私はアカデミーを卒業して女王に即位した。

「ルシア女王陛下万歳! スグラ王国に栄光あれ!」
 
 広場には群衆が集まっている。
 私はアカデミーを卒業して女王になった。

 「ルシア女王陛下万歳!」
 私は今沢山の隠し事がある。
 私の責任ではないけれど追及されたら叩かれる事。
 
 清廉潔白が望まれるスグラ王国で私は不倫をしていた。
 そのような存在の私が今日女王になる。

 真実が露見したら叩かれてるだろう。
 でも、私は強くなった。
 女王になった今、私は逃げ出すこともできない。

 恋が叶わなかっただけで、登校拒否になった私はもういない。
 隣を見ると私と秘密を共有してくれているミカエルがいる。
 その後ろには私を茉莉花時代から追いかけてたというライアンがいる。


 今の所、有事の際には「未成年だったのに無理やり関係をしいられた」と泣き落としの演技で切り抜ける予定だ。

 
 私とあれ程に気まずい本音を言いあったアルベルト様とレオは若干私への執着が病的になっている。
 
 鈍感な私にでもわかる逆ハーな状況。

 いつ戻れるか分からない、それでも私は全力でこの世界を生きて行く。
 周囲の男を利用しながら誘惑の悪女ルシアとして生きて行く。