「顔でしょうか」
アオちゃんがそっけなく、適当に返してくる。
「アオちゃんは塩顔が好きなのかな? 流行っているよね」
アオちゃんは塩顔の意味がわからなかったのか、機嫌がより悪くなった。
何を話しても俺に対する好感度は、落ちる仕様になっているようだ。
「そんなに流行を追いたいのなら、佐々木さんは味噌顔から塩顔に整形たら良いんじゃないですか?」
俺は顔はハーフっぽくてカッコ良いと言われることが多い。
まさか、整形しろと言われるとは思わなかった。
なぜだか俺は流行を追いたいキャラにされているし、人に整形しろなんて失礼にも程がある。
そして、やはり彼女は塩顔の意味が分からなかったようだ。
意味が分からないと質問できずに、適当に推測しているのが丸わかりだ。
「あんまり、人に整形しろとかは言わない方が良いよ。そして、塩顔は薄い顔のことで、濃い顔はソース顔ね。分からない言葉を聞くのは恥ずかいいことじゃないから、ちゃんと聞いてね」
彼女が俺に嫌われたくて避けようとして「整形しろ」と言ったのかもしれないが、とにかく他の人に言うとまずいので注意した。
「分かりました。失礼なことを言ってしまい申し訳ございません。ちなみに、佐々木さんはなぜ経済学部に入ったのですか?」
アオちゃんは素直に謝ってきた。
やっぱり、彼女は悪い子ではない。
そして、注意をしたのに何故か俺に対する好感度が少し上がった気がする。
俺に対して興味を持ったような質問が来た。
「将来、双子の弟が院長になる病院の経営をするためだよ。まあ、病院経営といったらカッコよく聞こえるけど、一生弟の陰に隠れて暮らすため今勉強しているの」
俺は気がつけば、自虐的なことを言っていた。
彼女を元気づけるような話をしたかったのに失敗した。
やはり、陰キャの俺が陽キャのふりをし続けるのは難しく、ボロが出てしまう。
「院長と経営者に上下関係があるのは佐々木さんの思い込みですよ。医者の家ではそんな刷り込みがあるのですか? もし、弟さんが佐々木さんを下に見てしまっても、良い経営をすれば必ず関係は対等に持っていけます」
俺はアオちゃんが言ってくれた言葉に胸が熱くなった。
やはり、彼女は俺が想像していた通りの人だ。
「そうだね、できる限り努力しないといけないね」
「では、佐々木さんは就職活動はしないのですね?」
「将来が決まってるからね。就職活動をするなんて考えたことないよ」
俺の言葉に、彼女が微笑んで少し驚いた。
なぜ、彼女は俺が就職活動をしないことが嬉しいのだろう。
腕時計を見たら、23時59分だった。
「お誕生日おめでとう」
俺の言葉に彼女が驚いた顔をする。
「ほら、今0時になった。実は今日、俺の誕生日なんだ」
腕時計を見せながら、突然祝いの言葉をいった言い訳をする。
彼女と俺は1日違いの誕生日だ。
今日初めて会った俺が、彼女の誕生日を知っていたら気持ち悪がられるだろう。
でも、俺は10年以上彼女のブログを読んでいるので彼女の誕生日を知っている。
自分の誕生日を祝ったフリをして、彼女に誕生日のお祝いの言葉が言おうと思った。
「佐々木さん、お誕生日おめでとうございます。今年1年が良い年になると良いですね」
期待していなかったのに、彼女にお祝いを言われて嬉しくなった。
「ありがとうアオちゃん。俺も頑張るから、一緒に頑張ろうね。」
俺の顔をじっと見ながら、彼女は訝しげな顔をしてきた。
「佐々木さん、あなたタイムリープしてますね。いくら、上手くやろうとしても、私はあなたとはお付き合いしませんよ」
彼女があまりにファンタジー脳をしていて驚いてしまった。
それに、俺は婚約者のいる彼女とお付き合いしたいなどとは思っていない。
そもそも彼女に恋をしていたけれど、お付き合いするなんて想像したこともない。
「まず、俺はタイムリープはしてないから。アオちゃんと付き合いたいと思ってもないからね。頑張ってる君を応援したいだけだから、本当に信用してね」
いくら言っても、彼女は俺の言うことを信用していなさそうだった。
俺は日本語が怪しい上に、ファンタジーなことを言う不思議ちゃんの彼女が心配になった。
アオちゃんがそっけなく、適当に返してくる。
「アオちゃんは塩顔が好きなのかな? 流行っているよね」
アオちゃんは塩顔の意味がわからなかったのか、機嫌がより悪くなった。
何を話しても俺に対する好感度は、落ちる仕様になっているようだ。
「そんなに流行を追いたいのなら、佐々木さんは味噌顔から塩顔に整形たら良いんじゃないですか?」
俺は顔はハーフっぽくてカッコ良いと言われることが多い。
まさか、整形しろと言われるとは思わなかった。
なぜだか俺は流行を追いたいキャラにされているし、人に整形しろなんて失礼にも程がある。
そして、やはり彼女は塩顔の意味が分からなかったようだ。
意味が分からないと質問できずに、適当に推測しているのが丸わかりだ。
「あんまり、人に整形しろとかは言わない方が良いよ。そして、塩顔は薄い顔のことで、濃い顔はソース顔ね。分からない言葉を聞くのは恥ずかいいことじゃないから、ちゃんと聞いてね」
彼女が俺に嫌われたくて避けようとして「整形しろ」と言ったのかもしれないが、とにかく他の人に言うとまずいので注意した。
「分かりました。失礼なことを言ってしまい申し訳ございません。ちなみに、佐々木さんはなぜ経済学部に入ったのですか?」
アオちゃんは素直に謝ってきた。
やっぱり、彼女は悪い子ではない。
そして、注意をしたのに何故か俺に対する好感度が少し上がった気がする。
俺に対して興味を持ったような質問が来た。
「将来、双子の弟が院長になる病院の経営をするためだよ。まあ、病院経営といったらカッコよく聞こえるけど、一生弟の陰に隠れて暮らすため今勉強しているの」
俺は気がつけば、自虐的なことを言っていた。
彼女を元気づけるような話をしたかったのに失敗した。
やはり、陰キャの俺が陽キャのふりをし続けるのは難しく、ボロが出てしまう。
「院長と経営者に上下関係があるのは佐々木さんの思い込みですよ。医者の家ではそんな刷り込みがあるのですか? もし、弟さんが佐々木さんを下に見てしまっても、良い経営をすれば必ず関係は対等に持っていけます」
俺はアオちゃんが言ってくれた言葉に胸が熱くなった。
やはり、彼女は俺が想像していた通りの人だ。
「そうだね、できる限り努力しないといけないね」
「では、佐々木さんは就職活動はしないのですね?」
「将来が決まってるからね。就職活動をするなんて考えたことないよ」
俺の言葉に、彼女が微笑んで少し驚いた。
なぜ、彼女は俺が就職活動をしないことが嬉しいのだろう。
腕時計を見たら、23時59分だった。
「お誕生日おめでとう」
俺の言葉に彼女が驚いた顔をする。
「ほら、今0時になった。実は今日、俺の誕生日なんだ」
腕時計を見せながら、突然祝いの言葉をいった言い訳をする。
彼女と俺は1日違いの誕生日だ。
今日初めて会った俺が、彼女の誕生日を知っていたら気持ち悪がられるだろう。
でも、俺は10年以上彼女のブログを読んでいるので彼女の誕生日を知っている。
自分の誕生日を祝ったフリをして、彼女に誕生日のお祝いの言葉が言おうと思った。
「佐々木さん、お誕生日おめでとうございます。今年1年が良い年になると良いですね」
期待していなかったのに、彼女にお祝いを言われて嬉しくなった。
「ありがとうアオちゃん。俺も頑張るから、一緒に頑張ろうね。」
俺の顔をじっと見ながら、彼女は訝しげな顔をしてきた。
「佐々木さん、あなたタイムリープしてますね。いくら、上手くやろうとしても、私はあなたとはお付き合いしませんよ」
彼女があまりにファンタジー脳をしていて驚いてしまった。
それに、俺は婚約者のいる彼女とお付き合いしたいなどとは思っていない。
そもそも彼女に恋をしていたけれど、お付き合いするなんて想像したこともない。
「まず、俺はタイムリープはしてないから。アオちゃんと付き合いたいと思ってもないからね。頑張ってる君を応援したいだけだから、本当に信用してね」
いくら言っても、彼女は俺の言うことを信用していなさそうだった。
俺は日本語が怪しい上に、ファンタジーなことを言う不思議ちゃんの彼女が心配になった。