異世界召喚された聖女(仮)3つのカタチ

今日はお披露目パーティで他の貴族やら来るとテレーゼから伝えられていた日だ。



夜の開催なので昼間は邪気に侵された村に行く。
売上も良いので毎日は無理だがたまになら行けそうだ。

星来はパンケーキを売ろうとしたのは商品として売る名目で小麦粉を国費で買い、店で売りつつ、一部はあの村に持って行くためだった。

(税金使うのは気がひけるなぁ…)

ちょっと悪いことしてるようで心がムズムズする










村に到着した。

「なんか前に来たより広がってるような…」
少しずつ村に近づくにつれ淀んでいる


「気がつかれましたか?」
一緒に来ていたテレーゼは少し言いにくそうにしつつ、星来に伝える

「星来様…実はこれから行く村だけではなく、結界に近い村がいくつかあり同じように邪気に侵された者たちがおります…」

「あ……」
結界は国全体を包んでいる。…ということは星来が行った村なんて一部だということを失念していた


「…支援足りないんだ…」


「…それと結界が村から近い場所も少なからず影響が出ています。中心部にいる民の一部気付いている者も出始めました……」

「テレーゼさん、私本当は仮モノの聖女だと思うんですよ。新しい…本物の聖女呼んだ方がいいです!」

(やれる事をって思ったんだけどな……聖女ってババーンって現れてパァンってすぐ解決する力持ってる人ってイメージなんだけどな。なかなか上手くいかないもんだね)


何も言わない星来に余計な事いったかと困ったテレーゼ

「あの…」

「やっぱ誰かと恋愛しなきゃかな〜?3兄弟の中だったら…う〜ん、レイヴンがいいな!」


「え……」

星来は明るく振る舞うために、冗談のつもりだったのだがレイヴンが反応する


「おや?レイヴン様ですか?」

「レイヴンは優しくて気使い上手だし、一緒にいて安心するっていうか…それって結構大事だよねって思いまして」


「でもアレルヤは沢山食べてくれて気持ちいいし、クリスは一番気を使わない相手なんですよね〜」

一応、アレルヤと今日は不在のクリスのフォローしておく