売上も好調で市場の人たちから差し入れをもらったり話をするようになった。



最近は不景気で野菜の育ちが悪いことや騎士団が怪我や亡くなってしまうなど悪い話もあった。


国王が言ってたように誰かと結婚して結界が強まれば豊かで平和な国になる。
星来は帰りたいのもあるが、国の為だろうが、決められた相手と恋愛しろとか急かされてるのも嫌だった。
そして星来の世界では結婚は18歳からなので、16歳の星来は年齢的に結婚は早いと思っている。


(レイヴンたちは私…好きでもない相手と結婚したいとか思ってるのかな?)


「うあああああっ!!」
クリスの声だ
慌ててレイヴンと共に駆け寄る
「どうしたの?」


「アレルヤが最後のジュースを飲んだ!ボクが楽しみにしてたのに!レイヴンも兄なら怒れー!」

レイヴンは困ったように問う
「アレルヤ美味しかったかい?」
「………」
コクッと頷くアレルヤ

「なんで怒らないんだ!」
「だってアレルヤだし…」
「なんだそれはー!!」


「あははっ。あ、ごめん。クリスはやっとお兄ちゃんの名前呼ぶようになったんだな〜とか仲良しだな〜って思ってさ」
3兄弟のやり取りがあまりにも可愛いというか微笑ましくなって楽しくなってしまった。
兄弟に確執があると思っていたのだが、一緒に過ごしていると思ったより仲が良く安心してしまった。


クリスは「不便なだけだから呼んただけ」と頬を膨らませて不機嫌になっていた。

「クリスちょっと小腹空かない?試作品の味見第一号になってくれないかな?」
「ボクが1番目!仕方ないからなってやるぞ。持ってこい!」
すぐご機嫌になるクリスは可愛い…というか扱いやすい