「なぜですか!」

「死を待つ民に支援など必要なかろう」


(なんて人なの……!)

星来は街に行った時から数日後、聖女の礼服を着て、シュトッフェルと対面していた。


「私ではなく聖女の力でお救いになってはいかがですかな?うちの息子たちのどれかと婚姻すれば助かるんですよ?」

「う…」

「…………」
殺気を隠そうとしないアレルヤをテレーゼとレイヴンが止めていた

「では私個人が支援します!それなら文句ないですよね?」

「構いませんよ。聖女としてお手並み拝見しましょうか」

(絶対やってやるー!!)








自室に戻って街に行くため、着替えて準備…と思ったらクリスがいた。


「どこに行くんだ?」
「街にね。ちょっと…支援するための下見かな」

「あ…父上に言ったんだが聞いてくれなかった。ボクのお願いなら聞いてくれるはずなのに…」

クリスがしょんぼりしていたが、星来は気にしていなかった。

「クリス、伝えてくれてありがとう!」

「なっ!?べ、別にお礼なんか必要ないんだからな!」

照れながらも嬉しそうだ


「たしか聖女の買い物のためなら国費出るんだったよね」

「うん。何をするの?」

「ちょっと頼みたいことあるんだよね〜」

ニヤリと笑う