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星来とレイヴンは2人っきりだ。


「これなんでしょうね?」

水晶のペンダントを指す

「見せてもらえる?」
レイヴンに観察している
「ジャンヌ様が消えてこの水晶が現れたのなら何か意味があるかと、首飾りのようだから、肌見放さず持っていてはどうかな?」

「うん」
さっそく身につけた。

「似合ってる。あの…クリスの事、少しでいいので、優しくしてあげてほしいんだ」

「クリス…あのクソガキね」

レイヴンは言われても仕方ないなと思いながら話を続けた。

「クリスは失敗作の僕達と違って父に可愛いがられているって聞いたと思うけど…」
「失敗作って?」

「父…国王の期待に僕とアレルヤは答えられなかった。逆にクリスは答えるように育ったからね」


言いにくそうなレイヴン
「国王候補である事を利用し我儘放題で周りを困らせ、周りは腫れ物を触るような目でクリスを見るようになり離れていったんだ。クリスも年を重ねると周りを見れるようになり、自分が孤立していることに気づいたらしくてね」
「自業自得だよね…」

「まぁね。仲良くなりたくても父から僕達と仲良くするなと言われ、兄弟仲に大きな確執が出来てしまってたんだ。僕達が歩み寄っても受け入れらず、父しか頼る人がいないんだ」

「国王様はとんでもない父親ね」

「星来はハッキリ言う性格だね。」
「最近は結界が弱まって邪気が身体に入り込んだらしくて病気で弱ってるんだ。だから聖女なら自分を治してくれるかも、寂しさを埋めてくれるかもって思って甘えて来たんだよ」

「え!アレ甘えてたの!!」
「たぶん…」


次に会ったら優しくしてもいいかな?と考えた星来