『星来よ、今日は挨拶じゃ。試練を乗り越えて会えるのを楽しみにしておる』

ジャンヌと名乗る白鹿は消えていった

星来の手には水晶のペンダントが残っていた。



「試練?使いこなす?」


「聖女の試練でしょうか?」

「おそらくは…。星来様と王子の4人が関わる事かもしれません。試練を乗り越えれば星来様は聖女として覚醒すると…」

テレーゼとレイヴンは顎に手を置き、考えてい


アレルヤはジュースをイッキ飲みして興味なさそうだ

「あ…あの〜」
星来は困惑しながら隣のクリスをみる

クリスは怯えたながら星来にしがみついていた。
先程の事が怖かったのだろう

クリスはハッとして星来から離れる

「ボ…ボクは聖女を守ってやったんだぞ!何もしてないお前達とは違うんだ!ババアも褒めさせてやる!」

「怖がって震えてたクセに」
星来はババア呼びされ威張るクリスに冷たかった


「生意気な!父様に言いつけてやるん…いででででっ!」
「生意気なのはアンタでしょ、クソガキ!」
星来はクリスの頬をつねった

「…私は星来よ!女性にババアって言ったらいけないのよ!王子のクセにレディの扱いも知らないの!」

「ぐぬぬ…聖女じゃなかったら死刑だぞ!星来だな、覚えてやる!」

クリスはジュースをしっかり飲み干し帰っていった。

「騒がしい方でご気分を害されたなら申し訳ございません」

「あ、いえ」
ババア呼びされてカッとなってしまったのだが、さすがに相手が王子だからか、気まずくなってしまった





テレーゼとアレルヤは国王にジャンヌの報告しに行くと去り、部屋には星来とレイヴンの2人になった。


(そういえばまだテレーゼさん達と話す時はちょっと気を使って緊張するけど、クリスって子と話すと全然気すら使わなかったな〜)