「ボクは王子だぞ!テレーゼのクセに刃向かうなんて生意気だ!」

クリスという男性…というかまだ少年だ。金髪で自信家のような…態度だけじゃなくて生意気そうな顔をしていた。

「クリス様、まずは聖女様にお詫びとご挨拶なさい」

クリスは星来と目が合った


「なんだこのババアは?このババアが聖女?このボクから来てやったのに損したぞ!」

星来は「なんなのこのクソガキ」と内心ブチギレていた。

「すみません。改めて紹介しますね、彼は国王の末の息子、三男のクリス様です。今は勉学に励んでおり、将来は時期国王候補です」

フフンと偉そうに仁王立ちしているクリス

「国王って長男のイメージでした。レイヴンやアレルヤも国王候補なんですか?」

「…」
「……」
レイヴンとアレルヤは苦い顔をした。

「いいえ、王子で国を治める資格はあるのですが、国王候補にすら上がっていません。…シュトッフェル様がクリス様を可愛がっておりますので…」

歯切れが若干、悪いテレーゼ。

「そうだ。ボクは出来の悪い兄達と違い、国王を約束されてるんだ!聖女伝説を聞いた日からボクが聖女を嫁に貰ってやろうとしたんだ!なのに…ふん!」


星来をあからさまに馬鹿にしていた