今日の家事を終えゆっくり湯浴みをし、十六夜の寝室に向かう。

なんだか初日に十六夜の寝室にくるように言われた時の緊張感…いや、それ以上かもしれない。

「失礼致します」とそっと襖をあげるとすでに十六夜が待っていた。


いつもと違い、甘くてとろけそうな笑顔だった。


布団の中に入ると即抱きしめられた。

『今日は本当にご苦労だったな』

「いえ…私、本当に十六夜様の神子で番になったんですよね?」
『不満か?お前が嫌がっても受け入れたんだから、二度と手放さないぞ』
「はい、ずっとお側にいたい…です」
緊張してもう爆発してしまいそうだ。
自分が十六夜の番なんて夢じゃないかと思うほど夢のような出来事に。


「番ということは結婚したという事でしょうか?」

東丿島では18歳の高校卒業まで、番がいても婚約者扱いになるが、榛名は学校に行かせてもらえなかったし、アヤカシではなく神獣という神様の部類だと違いが気になる

『俺としては元の姿に戻ったらお前と正式に番…妻にしたいと思っている。お前は覚醒してから凄まじい力だから数年程度…もしかしたら1年かからないかもしれないが…待ってくれるか?』

「はい。私、自分の神通力や十六夜様の力わからないのですが本当に覚醒したのですか?」
治癒の力があるだけでも驚きなのに、覚醒だの、神様の神子より凄いとかわからないので実感すらない

『暫くすれば神通力や霊力の強弱がわかるだろう』



十六夜はゴホンと咳払いをし『榛名』と優しい声で囁くと榛名は目を閉じた。


お互い激しく求め合うように唇を交わし合った。