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光希たちに十六夜の屋敷や周辺を案内する榛名

「ここが露天風呂です。十六夜様はあまり使っていないそうですが、(ひのき)のお風呂もあります」

「素敵ですわ」

「ここが台所兼食堂です。私はここで食事してます」

「見たことないものばかりですわ」
「ですよね。私も十六夜様と住むようになってから色々知りましたし、島を出て技術の発展がすご過ぎてビックリしました」

「島には電気やガスどいうものはありませんからね。閉鎖された島は時代遅れなんでしょう…絆と結束は強いこともあり考え方も古く、時代に取り残されているのかもしれません」

「光希様は東丿島のことどう思っているのですか?」

「私は…今の島は嫌いですわ。七宝様に出会えたのは感謝しますが、お父様も島の方々も榛名様が霊力がないだけで忌み子として罪人のような扱いをし、それが当たり前のように…龍神様が捨てられた理由もわかります」

「光希様はご自分の考えをしっかり持ってらっしゃるんですね」

(年下だけど人間として尊敬する…)

「忌み子だった子が実は霊力より上の神通力の持ち主で神子兼番だと知ってさぞ阿鼻叫喚だろうな…」

「だと良いのですが…」

光希と七宝と話しているとチラチラしている影があった。
ムクとミクだ。
「取り込み中ごめんですぅ。挨拶しにきたですぅ」
「いいなの?」

「先程はありがとうございますわ」

「ボクはムクですぅ!十六夜様の使いの鹿ですぅ」
「ボクはミクなの!宜しくなの〜」

ムクはピョンピョン跳ね、ミクはモジモジして榛名の後ろに隠れた。

「可愛いですわ。お世話になります」
「宜しく鹿くんたち!」


光希たちとムクミクは仲良しになったようだ