光希の部屋を後にし、十六夜が待っている部屋に向かう。

部屋にはムクとミクと葵、そして愛しい十六夜が甘々な顔をしながら待っていた。

『ご苦労だった、榛名』

榛名の頭を撫で、おでこと頬にキスをする十六夜


「よかったですぅ〜十六夜様のことケツの穴が小さい雑魚とか言ってごめんなさいですぅ」

「俺様とかクールぶって痛い蛇って言ってごめんなの〜」

『………』

「あっ!十六夜様!」

「痛いですぅぅ〜」
「なのぉぉ!」

ムクとミクの頬を抓る

『お前たち最近口が悪くないか?どこで覚えたんだぁぁ!!』

十六夜がブチギレた


「榛名様よりヤエって女ばかりの男を(けな)して当然ですわん」


十六夜とムクとミクのやり取りはなんだか兄弟みたいで微笑ましい。


「十六夜様が心配で忘れてたけどバレンタインの贈り物渡すね」

『俺を蛇とかほざく奴らに必要ないだろ』
蛇と言われた事は根に持っているようだ

「ムクちゃんとミクちゃんには鹿せんべいだよ」

「わぁーい!超大きいの!ありがとうなの!」

「くんくん。これは食欲を誘う匂いですぅ!ありがとうですぅ」

鹿せんべいは米ぬかと小麦粉と水を混ぜて作るのだが材料配分がわからず苦労したが、美味しそうに頬張る姿を見れただけで作って良かったと思わせてくれた。