✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱
東丿島は正月を迎えた。
正月は島の住人たちが神代家に集まり、宴会を行う。
住人たち以外は番を迎えたアヤカシも参加する。
神代家の一族は神と東丿島の守り神である龍神に捧げる舞いを披露をする。
榛名は本家で働くため、年1度だけ湯浴みと綺麗な和装を着る事を許された。
だが、今年は違っていたのだ。
「きゃははははっ!忌み子ごときが島の役に立って良かったじゃない!」
「まったくだ」
雪愛と翼は楽しそうに大笑いしていた。
「ちょ…やめて…んぐっ!……んーんー!!」
榛名は男たちに囲まれ、服を脱がされ動けないように手足、口を縛られた。
「ん~~!んー!!」
突然の事で暴れる榛名
「うるせぇ!島の厄介者が!!」
腹を蹴られ痛みで声がでないでいると、雪愛は榛名の顔を何度も何度も蹴ったり、グリグリと踏みつける。
「アンタは学校すら通わせて貰えなかったから知らないんだろうけど、150年に一度、龍神に生贄捧げなきゃいけない掟なの。で、その生贄にアンタが選ばれたってわけよ♪」
(生贄……?)
「お父様!おやめください!私が変わりますから!榛名さんをこれ以上イジメないでくださいませ!」
光希は慌てて父親に懇願するが「忌み子は島に不要」とあしらわれた。
(光希様…)
榛名は光希に向かって笑った。
榛名が船に乗せらるまで光希は両膝をつき顔を覆いながら大泣きし何度も「ごめんなさい…ごめんなさい…」と嘆いていた。
(光希様…本当にありがとうございました)
自分なんかに泣いてくれた人がいただけでも嬉しかったと感謝し覚悟を決めた
島が見えなくなるほどの場所に大きな尖ったような柱のような岩があり周りには御札としめ縄がされていた。
岩に榛名をきつく縛りつけた
「歴代の生贄は龍神様がお気に召さなかったのか、縛られたまま放置されたらしいぜ。んで、生贄はいつしかミイラかサメの餌にでもなったんだとよ」
「何にせよ俺らは掟を守ったからお咎めなしだ。1秒でも早く死ねよ〜それが島のため、お前のためなんだからな!」
「悪霊になっても帰ってくるな。お前は生まれちゃいけなかった存在なんだからよぉ」
島の住人は船で帰って行き、榛名は海にひとりきり。
覚悟を決めた榛名は無言で海を眺めていた。
(もうこれで誰からも酷い事されずに済むんだ。生まれ変わったら幸せな家庭で暖かい白米が食べたいな…神様、私の我儘聞いてくれますか?)
目を瞑り、死を待った。
しばらくすると雷鳴と共に豪雨が降った。
榛名は悪寒を感じ、目を開けると大きな漆黒の龍が目の前に現れていた。
(えっ……いつの間に……これが龍神様?)
榛名は最後を悟り再び目を瞑り、深い眠りについた。
豪雨や精神的なストレスなどが重なり体調が悪く気を失ってしまったのだ。
龍神はしばらく無言で榛名を見つめている。
しばらく無言でジーっと見つめていたが、器用に榛名の体を尻尾に巻き付け縄を引きちぎると榛名を口に入れた。
『………!』
龍神は口に榛名を入れたまま、飛んで行った。
小さな無人島に着くと榛名を乱暴に吐き出した。
『ムク!ミク!この女を屋敷に連れていけ』
「了解ですぅ~」
「はいなの〜」
現れたのはピンクと水色のニホンジカの子鹿たちだ。
ムクとミクはバタバタしていた。
龍神の体が光り人の姿に変わる。
東丿島は正月を迎えた。
正月は島の住人たちが神代家に集まり、宴会を行う。
住人たち以外は番を迎えたアヤカシも参加する。
神代家の一族は神と東丿島の守り神である龍神に捧げる舞いを披露をする。
榛名は本家で働くため、年1度だけ湯浴みと綺麗な和装を着る事を許された。
だが、今年は違っていたのだ。
「きゃははははっ!忌み子ごときが島の役に立って良かったじゃない!」
「まったくだ」
雪愛と翼は楽しそうに大笑いしていた。
「ちょ…やめて…んぐっ!……んーんー!!」
榛名は男たちに囲まれ、服を脱がされ動けないように手足、口を縛られた。
「ん~~!んー!!」
突然の事で暴れる榛名
「うるせぇ!島の厄介者が!!」
腹を蹴られ痛みで声がでないでいると、雪愛は榛名の顔を何度も何度も蹴ったり、グリグリと踏みつける。
「アンタは学校すら通わせて貰えなかったから知らないんだろうけど、150年に一度、龍神に生贄捧げなきゃいけない掟なの。で、その生贄にアンタが選ばれたってわけよ♪」
(生贄……?)
「お父様!おやめください!私が変わりますから!榛名さんをこれ以上イジメないでくださいませ!」
光希は慌てて父親に懇願するが「忌み子は島に不要」とあしらわれた。
(光希様…)
榛名は光希に向かって笑った。
榛名が船に乗せらるまで光希は両膝をつき顔を覆いながら大泣きし何度も「ごめんなさい…ごめんなさい…」と嘆いていた。
(光希様…本当にありがとうございました)
自分なんかに泣いてくれた人がいただけでも嬉しかったと感謝し覚悟を決めた
島が見えなくなるほどの場所に大きな尖ったような柱のような岩があり周りには御札としめ縄がされていた。
岩に榛名をきつく縛りつけた
「歴代の生贄は龍神様がお気に召さなかったのか、縛られたまま放置されたらしいぜ。んで、生贄はいつしかミイラかサメの餌にでもなったんだとよ」
「何にせよ俺らは掟を守ったからお咎めなしだ。1秒でも早く死ねよ〜それが島のため、お前のためなんだからな!」
「悪霊になっても帰ってくるな。お前は生まれちゃいけなかった存在なんだからよぉ」
島の住人は船で帰って行き、榛名は海にひとりきり。
覚悟を決めた榛名は無言で海を眺めていた。
(もうこれで誰からも酷い事されずに済むんだ。生まれ変わったら幸せな家庭で暖かい白米が食べたいな…神様、私の我儘聞いてくれますか?)
目を瞑り、死を待った。
しばらくすると雷鳴と共に豪雨が降った。
榛名は悪寒を感じ、目を開けると大きな漆黒の龍が目の前に現れていた。
(えっ……いつの間に……これが龍神様?)
榛名は最後を悟り再び目を瞑り、深い眠りについた。
豪雨や精神的なストレスなどが重なり体調が悪く気を失ってしまったのだ。
龍神はしばらく無言で榛名を見つめている。
しばらく無言でジーっと見つめていたが、器用に榛名の体を尻尾に巻き付け縄を引きちぎると榛名を口に入れた。
『………!』
龍神は口に榛名を入れたまま、飛んで行った。
小さな無人島に着くと榛名を乱暴に吐き出した。
『ムク!ミク!この女を屋敷に連れていけ』
「了解ですぅ~」
「はいなの〜」
現れたのはピンクと水色のニホンジカの子鹿たちだ。
ムクとミクはバタバタしていた。
龍神の体が光り人の姿に変わる。