「東丿島の人がいる方へ歩くの…ですか?」

『ああ。島の連中に俺様の自慢の神子だぞ!と触れ回りたいんだ』

「……」
また酷いことをされるかもしれない、十六夜に危害が及ぶかもしれないと不安になる


そんな榛名に気づいた十六夜は
『俺の側にいれば絶対何もされない。何か言われも俺の声に傾けておけ。俺様の美声にな!』

力強い言葉を貰い、十六夜と一緒ならと決意した。

『お前を虐げていた連中が俺の神子だと番だと知った時の顔を見たいものだな…ククッ』

十六夜は悪い顔で笑らった

『特にお前の妹だ。あの女は天狗の番ごときで威張り散らしているようだからな。お前を見て、さぞ悔しがるだろうなぁ〜楽しみだ』

「………」

(雪愛…島の人達…今の私を見てどう思うのかな…今の私は雪愛達を見てどう感じるんだろうか?)


『お前はこの俺の神子だと自信を持て』

「はい!」

(十六夜様と一緒ならきっと大丈夫だと思わせてくれる)


手を繋ぎ絡め合った