十六夜から「しばらくは俺様の寝室にくるな」と伝えられ、その翌日から十六夜の姿が見えない。

「ムクちゃん、ミクちゃん、十六夜様は?」

「知らないですぅ」
「なのなの〜」


十六夜なら強いし大丈夫だと思うが、会えないと寂しい。


「バレンタインの贈り物をしたいんだけど…」


1週間ほど経ち、十六夜が島に戻ってきた。


「十六夜様!おかえりなさい」

『…ああ』
様子がおかしい十六夜。榛名の目をみてくれない。


「どうかされました?」

『いや、なんでもない。今から東丿島に行くから準備しろ』

「えっ!……でも…」

東丿島には帰りたくない、また酷い目に合うのかと恐れた榛名

『俺の側を離れなければ問題ないから準備を早くしろ』


「…はい」