だが、自身を頼ってくれるのはとても嬉しい。計画の為にも春蘭ははい。と返したのだった。

「そうか。作ってくれるか」
「勿論でございます」
「今度は何を作ってくれるんだ?」

 春蘭は答えるか否かを迷ったが、まだ決めておりませぬ。と浩国に伝えた。

「俺は……あの水餃子をまた、食べてみたいと考えている」
「美味しゅうございましたか?」
「ああ」

 浩国の口数は多くないが、それでも満足そうな表情が見て取れる。

「そういえば、1日朝昼晩きちんと三食取るように。と指示したのは春蘭だったのだな」
(うわ、バレたか)
「は、はい。そうでございます」

 浩国はやや恥ずかしそうに後頭部を右手で掻いた。

「実は、その……そのようにきちんと食事をするようになってからは……なんだか頭の回転が良くなったというか、今までとは違う気がするんだ」
「そうなのでございますか?」

 浩国曰く忙しい時は1日一食の時もあったそうで、朝昼晩食事をしっかり取るようになってからは、ふらついたりそわそわしたりしなくなっているようだった。

(もしかして、低血糖を起こさなくなった……とか?)