一閃。一筋の刃が煌めきながら春蘭の胴体めがけて襲い掛かって来た。気が付いた春蘭と隣にいた兵士は攻撃を交わし、刃は兵士の鎧に当たって金属音を発する。
「なっ……」
(包丁みたいなものが見えた……)
「貴様か!」
すぐさま兵士と周賢妃が刃で襲い掛かって来た女官を捕縛する。彼女は白徳妃付きの若い女官で身長は春蘭よりも低い、小柄で可愛らしい顔つきをした女性だ。周賢妃は女官が兵士達に完全に捕縛されたのを見届けてから彼女の腕を掴んでいた手を放す。
「ぐっ……!」
「あなた、金貴妃様を殺そうとしましたわね? 白徳妃様からの命令かしら? 隠し立ては出来ませんわよ?」
「……そ、そうでございます。そして宇翔殿を襲ったのも私達でございます……どうせ、もう、バレてしまうならいっそ全部打ち明けます……」
周賢妃は足元に落ちていた包丁とよく似た短刀を拾うと、じっと眺めながら兵士に対し連れて行きなさい。と告げた。捕縛された女官はうなだれた様子を見せながら兵士達によってどこかへと連行されていった。
なお残った兵士達と薬師、医師の手によって薬はどんどん棚から運び出されていく。
「金貴妃様。おそれながら白徳妃様も捕縛して事情を聴く必要があるようですわ」
「なっ……」
(包丁みたいなものが見えた……)
「貴様か!」
すぐさま兵士と周賢妃が刃で襲い掛かって来た女官を捕縛する。彼女は白徳妃付きの若い女官で身長は春蘭よりも低い、小柄で可愛らしい顔つきをした女性だ。周賢妃は女官が兵士達に完全に捕縛されたのを見届けてから彼女の腕を掴んでいた手を放す。
「ぐっ……!」
「あなた、金貴妃様を殺そうとしましたわね? 白徳妃様からの命令かしら? 隠し立ては出来ませんわよ?」
「……そ、そうでございます。そして宇翔殿を襲ったのも私達でございます……どうせ、もう、バレてしまうならいっそ全部打ち明けます……」
周賢妃は足元に落ちていた包丁とよく似た短刀を拾うと、じっと眺めながら兵士に対し連れて行きなさい。と告げた。捕縛された女官はうなだれた様子を見せながら兵士達によってどこかへと連行されていった。
なお残った兵士達と薬師、医師の手によって薬はどんどん棚から運び出されていく。
「金貴妃様。おそれながら白徳妃様も捕縛して事情を聴く必要があるようですわ」