「げほっげほっ……」
吐けるまで吐いた浩国は再び左向きに横たわった。薬を全て外に出し切ったおかげか、彼のおぼろげな表情はいつものクールなものへと変わりつつある。
「春蘭……来ていたのか……」
「そうですよ。陛下が倒れたと言っていてもたってもいられずに!」
「そうか……久しぶりに会った気がする……」
「久しぶり?」
その時。私が薬を出しました! という女性の声が聞こえてきた。春蘭が振り返るとそこにはさっき栄華宮へと招いた薬師が立っている。
「え?」
「も、申し訳ありません……! わ、私が薬を……陛下に薬を……!」
「そうなの?!」
彼女以外の人物は全員、彼女へと針のような視線を投げかける。春蘭と宇翔は彼女へ対し、詳しく話を聞きたい! と告げた。
「……わ、私の責任でございます。すべては私が……!」
「あの、なんで陛下にそのような事をしたのですか?! そしてこれは本当は一体何の薬で……!」
「はるらん、栄養剤と、言っていた……」
(浩国もそんな事を言われたんだ。でもこれは明らかに栄養剤じゃない!)
春蘭はぎっと薬師を睨むような厳しい視線を見せる。
吐けるまで吐いた浩国は再び左向きに横たわった。薬を全て外に出し切ったおかげか、彼のおぼろげな表情はいつものクールなものへと変わりつつある。
「春蘭……来ていたのか……」
「そうですよ。陛下が倒れたと言っていてもたってもいられずに!」
「そうか……久しぶりに会った気がする……」
「久しぶり?」
その時。私が薬を出しました! という女性の声が聞こえてきた。春蘭が振り返るとそこにはさっき栄華宮へと招いた薬師が立っている。
「え?」
「も、申し訳ありません……! わ、私が薬を……陛下に薬を……!」
「そうなの?!」
彼女以外の人物は全員、彼女へと針のような視線を投げかける。春蘭と宇翔は彼女へ対し、詳しく話を聞きたい! と告げた。
「……わ、私の責任でございます。すべては私が……!」
「あの、なんで陛下にそのような事をしたのですか?! そしてこれは本当は一体何の薬で……!」
「はるらん、栄養剤と、言っていた……」
(浩国もそんな事を言われたんだ。でもこれは明らかに栄養剤じゃない!)
春蘭はぎっと薬師を睨むような厳しい視線を見せる。