金春蘭は賢妃から貴妃へと昇格。そして周充儀は周賢妃となった。また、周賢妃付きの女官だった武雪は、武美人として皇帝・浩国の新たな妃となった。
 なお、幻彩の後宮において主人公である武雪が後宮入りする際は才人の位からスタートするのだが、今回はそれよりもひとつ上の美人の位で妃となった。モブ妃である春蘭の昇格や周充儀の賢妃昇格もゲーム内では起こっていない事象である。

(ゲームとは違う展開になってきてるけど大丈夫かなあ……でも、浩国や雄力がああなっている以上、今更か)

 昇格し、ついに後宮の頂点となった春蘭。彼女は今まで通り浩国の肉体改造計画を推し進める一方で、妃達の健康にも気を配る事となる。なんせ料理が出来て浩国の偏食を無くした春蘭には昇格後、様々な依頼が後宮中から舞い込んできたのだ。
 また、後宮内では料理が流行し女官や妃達が自ら料理を作って振舞う様子がたびたび見受けられることになり、春蘭はその指導役も担う事になったりしている。

「金貴妃様へ。貧血を予防するよい品があれば教えていただけないでしょうか?」

 今日もこのような手紙が届いたので、春蘭は品を考えて返信を書く。

「ほうれん草を使った品はどうでしょうか? あとは……よし。これで返信は完成」