それから3種類ほどストレッチを教えた所で春蘭は次は筋トレへと移行しよう。と考えた。

「では次に下半身の運動をしていきましょう。両腕は後ろに組みまして、足を肩幅くらいに広げます」
「こうか?」
「はい。そしてそのまま腰から重臣を下げるようにして膝を曲げます」

 スクワットだ。浩国は言われた通りに動きを真似するが、足腰がぷるぷると震えているのが見て取れる。

「陛下! ゆっくりでいいですからね!」
「あ、ああ……」
「膝を曲げたらまた元に戻します。それをまずは……10回繰り返してみましょう。動きはゆっくりで大丈夫ですからね」
「わかった」

 スクワットのカウントは春蘭が数えていく。7回目くらいで少しバランスを崩しかけた浩国だったが何とか10回スクワットをやり切る事に成功したのだった。
 スクワット後も腹筋に腕立て伏せと言った筋トレを浩国に教え込んだ春蘭は彼のひたむきさに心を奪われそうになっていた。

(それにしても真面目に食いついてくるなあ……ま、こっから筋トレもしっかりやっていったらムキムキになっていくはず……!)