女官達はほっと胸をなでおろす。
　
（……あのままじゃあ、倒れてしまうよね。推しはあの姿がいいんだろうけど、見ていて心配になる……）

　どうすべきかを考えていた春蘭。すると女官のひとりが口を開く。

「皇帝陛下に関してはあのままではいつかお倒れにならないかと心配になります……」
「そ、そうですよね……」
「せめて、偏食が治れば……とは考えておりますが」
（そうか、偏食が治れば色んな食べ物食べられるもんね）

　ここで、春蘭の脳内に一筋の光が浮かんだ。

（私が、浩国の偏食を無くしてあの体型からもっと健康的な身体にすればいいのでは？）

　皇帝であるならやっぱり強健な肉体が必要だ。であるなら栄養の知識がある自分が、彼をサポートすればいいのではないだろうか？
　という考えがまるで点から線になったかのようにひらめいた。

「そっか、その手があったか！」

　春蘭は両手を叩いた。女官達は何かひらめいたのですか？　と興味深そうに春蘭を見る。

「私……皇帝陛下をお支えする為に、皇帝陛下の身体を改造しようと考えました！」