「麗美様。気になさらないでください」
春蘭が彼女へ声をかけると、麗美殿ははは……。と痛い所でも付かれたかのような苦笑いを浮かべた。
「それにしても陛下と春蘭様は仲が良いようでうらやましい限りです」
(そういや麗美はゲームだと独身で恋人はいなかったような)
麗美は幻彩の後宮内では恋人はいない所か、色恋沙汰にうつつを抜かす描写もない。
ゲームの世界と設定が合っているかどうか確認する為に、春蘭は彼女へ恋人はいるのですか? と尋ねてみた。
「いや、まだいないのですよ。春蘭様」
「そうでございましたか。それは失礼いたしました」
「……そうだ。友好の証としてそちらから良い兵士を貰おうではありませんか」
「は、はい?」
麗美が雑炊を全て平らげると、小皿とレンゲを机の上に置いてにやりと笑った。
「陛下。和睦の為ならこれくらいねだっても構いませんよね?」
「な……」
(う、うそでしょ!? まさかこんな展開になるなんて!)
麗美が結婚相手を所望するというのは浩国からすれば計算外の事だった。
春蘭が彼女へ声をかけると、麗美殿ははは……。と痛い所でも付かれたかのような苦笑いを浮かべた。
「それにしても陛下と春蘭様は仲が良いようでうらやましい限りです」
(そういや麗美はゲームだと独身で恋人はいなかったような)
麗美は幻彩の後宮内では恋人はいない所か、色恋沙汰にうつつを抜かす描写もない。
ゲームの世界と設定が合っているかどうか確認する為に、春蘭は彼女へ恋人はいるのですか? と尋ねてみた。
「いや、まだいないのですよ。春蘭様」
「そうでございましたか。それは失礼いたしました」
「……そうだ。友好の証としてそちらから良い兵士を貰おうではありませんか」
「は、はい?」
麗美が雑炊を全て平らげると、小皿とレンゲを机の上に置いてにやりと笑った。
「陛下。和睦の為ならこれくらいねだっても構いませんよね?」
「な……」
(う、うそでしょ!? まさかこんな展開になるなんて!)
麗美が結婚相手を所望するというのは浩国からすれば計算外の事だった。