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 ソファーに座り、廉介、廉介の父真吾はクイズ番組を見ながら、テレビの中の芸能人と一緒にクイズを楽しんでいた。そこに、ご飯を食べたユズが走ってくる。
「ユズおいで」
「ユズ、父さんの膝に」
どっちに行こうかなと真吾と廉介を交互に見て、廉介の膝の上に着席する。
「あーっ」
 真吾は床に崩れ落ちる。

「廉はユズに何て呼んで欲しい?」
「犬って、ワンしか言えなくない? 言葉喋れないじゃん」
「まぁ、そんなこと言わないの。動物ってかしこいから、人間みたいに話すことはできなくとも、人間の言うこと理解できるっていうじゃん」
「うーん。じゃあ、廉くんがいいな」
 廉介は、首を捻り答える。
「ユズ―。お母さん、お父さん、廉くんって言うのよ―。分かった?」
「ワンワン」