「優月、占い行かない?」
 倉城陽菜乃が目を輝かせて言う。
「最近、占いの館が近くにオープンしたんだけど、行ってみない?」
 森島桃那が続ける。
「占い興味ないし、そういうのって、信憑性に欠けるっていうか……」
 嶋田優月の表情は渋っている。
「でも、結構当たるって評判だよ!」
 陽菜乃が負けじと説得を試みる。
「学生は三十分で千円らしい。良心的でしょ?」
 陽菜乃に乗じ、桃那も説得をする。
「私は良いかな、二人とも行ったら感想教えて」
 二人の熱い説得に屈することももなく優月が勝利を治めた。

 と思いきや……