ジリジリと強く照りつける日光が夏の訪れを告げ始めている。
「はあ、暑。」
半袖の制服でも暑さを感じる。
期末テストも終わり、あとは夏休みを待つだけ。
今日も相変わらず机に座ってる。
誰も、遊びに誘わないし、誘われない。
1限の始まりを告げるチャイムを聞きみんな席につく。
地獄の一日が始まる。
国語は夏休みの予定を話す時間だった。
特にないのに。
「はあ。帰りたい」
ふと、呟く言葉がこれしかないのは自分にとっては嫌だった。
本格的に修学旅行の準備をするのは夏休み明け。
やっと始まる夏休みを一人でどうのように謳歌するかは後で考えよう。
そして、長い一日が終わった。
夕暮れが迫る帰り道。ふと、家の近くの書店に足を運んだ。
「いらっしゃいませ!」
威勢のいい挨拶がとぶ。
なんとなく、お店の中をほっつき歩く。
するとあるところの本棚で足が止まった。
その本棚にある本は表紙の絵が美しく、目を引くものばかり。内容もすごく良さそうな内容だった。
手に取り試しに読むことにした。
「すご。この表現。」
小説には美しい表現が散りばめられていた。
予想しない、伏線回収に結末。
全てが完璧だった。
読み終わり、この本を買うことにした。
「これ、ください」
「はい!〇〇円です!」
「はい、これで」
「ありがとうございます!またきてくださいね!」
そして、袋を手から下げ家に帰ることにした。
「ただいま。」
「おかえりなさい!」
出迎えたのは優希だった。
「それなに?」
「小説を買ってきたの」
「そうなの?」
「うん。」
「今日はシチューだって!お母さんもうすぐ帰るって!
うれしいね!」
「あ、うん。」
私は戸惑いながら部屋に戻った。
椅子の背もたれに寄りかかる。
「あ〜あ。」
なにもしたくない気持ちが強くなる。
疲れた身体と心を癒すものもない。
頼れる人もいない。
私はことごとく一人なんだと思った。
助けを求めることを知らない私は例え頼れる人がいても、たよらないだろう。
早く死ねればそれでいい。そう思うのはなぜかなんて考えない。私はそう決めた。誰も頼らずに人知れず死ぬ。
そう決めたから…
夏休みが始まって、1週間。
何もすることがないから、課題を進めた結果、もう終わってしまった。
暇になった。
「お姉ちゃん!!どこか連れてって!」
夏休みなのにどこまでも自由がない。
私は妹のために生きているわけではないのに。
「やだよ。日焼けするもん。」
私はそう言い放ち、部屋に戻った。
相変わらず暗く、光の入らない部屋。
外は雨が降っている。今日は生憎の雨だ。
なぜか、こんな日に外に出たくなった。
傘を持ち、優希に内緒で外に出る。
雨が降る空を見上げる。
大粒の雨が滝のように降っている。
下を向いて歩き出す。
何かを探し求める、心と共に。
雨がどんどん強くなる。
しまいには前が見えなくなるほど雨が降ってきた。
「帰りたくない。」
その一言しかなかった。
こんな日だから誰も歩くわけない。
ふと、昔よく遊んだ公園が目に入る。
誰もいない物珍しい公園だ。
今日は独り占めできる。
公園の入り口にたち足を踏み入れた。
雨が地面に叩きつける。
公園の目印である花時計の花にも大粒の雨が容赦なく叩きつける。花は縦に揺れ、たまに折れそうになっている。
きっと、この雨がやむ頃には何本かの花が折れてしまっていることが容易に想像できた。
なぜか、悲しくなった。
近くにあったベンチに腰を下ろした。
雨がだんだん強くなるのを見守り私は何も考えずにただ空を見上げる。
何がしたいのかは考えない。
しばらくすると雨がやみ、空には虹がかかっていた。
重い腰を持ち上げ家に帰る。
ドボドボと歩く道には所々大きな水たまりができている。
ふと、偶然水たまりに自分の姿が映った。
その姿はとても醜く見えた。
私が本当にこの世を去るまであと2ヶ月
「はあ、暑。」
半袖の制服でも暑さを感じる。
期末テストも終わり、あとは夏休みを待つだけ。
今日も相変わらず机に座ってる。
誰も、遊びに誘わないし、誘われない。
1限の始まりを告げるチャイムを聞きみんな席につく。
地獄の一日が始まる。
国語は夏休みの予定を話す時間だった。
特にないのに。
「はあ。帰りたい」
ふと、呟く言葉がこれしかないのは自分にとっては嫌だった。
本格的に修学旅行の準備をするのは夏休み明け。
やっと始まる夏休みを一人でどうのように謳歌するかは後で考えよう。
そして、長い一日が終わった。
夕暮れが迫る帰り道。ふと、家の近くの書店に足を運んだ。
「いらっしゃいませ!」
威勢のいい挨拶がとぶ。
なんとなく、お店の中をほっつき歩く。
するとあるところの本棚で足が止まった。
その本棚にある本は表紙の絵が美しく、目を引くものばかり。内容もすごく良さそうな内容だった。
手に取り試しに読むことにした。
「すご。この表現。」
小説には美しい表現が散りばめられていた。
予想しない、伏線回収に結末。
全てが完璧だった。
読み終わり、この本を買うことにした。
「これ、ください」
「はい!〇〇円です!」
「はい、これで」
「ありがとうございます!またきてくださいね!」
そして、袋を手から下げ家に帰ることにした。
「ただいま。」
「おかえりなさい!」
出迎えたのは優希だった。
「それなに?」
「小説を買ってきたの」
「そうなの?」
「うん。」
「今日はシチューだって!お母さんもうすぐ帰るって!
うれしいね!」
「あ、うん。」
私は戸惑いながら部屋に戻った。
椅子の背もたれに寄りかかる。
「あ〜あ。」
なにもしたくない気持ちが強くなる。
疲れた身体と心を癒すものもない。
頼れる人もいない。
私はことごとく一人なんだと思った。
助けを求めることを知らない私は例え頼れる人がいても、たよらないだろう。
早く死ねればそれでいい。そう思うのはなぜかなんて考えない。私はそう決めた。誰も頼らずに人知れず死ぬ。
そう決めたから…
夏休みが始まって、1週間。
何もすることがないから、課題を進めた結果、もう終わってしまった。
暇になった。
「お姉ちゃん!!どこか連れてって!」
夏休みなのにどこまでも自由がない。
私は妹のために生きているわけではないのに。
「やだよ。日焼けするもん。」
私はそう言い放ち、部屋に戻った。
相変わらず暗く、光の入らない部屋。
外は雨が降っている。今日は生憎の雨だ。
なぜか、こんな日に外に出たくなった。
傘を持ち、優希に内緒で外に出る。
雨が降る空を見上げる。
大粒の雨が滝のように降っている。
下を向いて歩き出す。
何かを探し求める、心と共に。
雨がどんどん強くなる。
しまいには前が見えなくなるほど雨が降ってきた。
「帰りたくない。」
その一言しかなかった。
こんな日だから誰も歩くわけない。
ふと、昔よく遊んだ公園が目に入る。
誰もいない物珍しい公園だ。
今日は独り占めできる。
公園の入り口にたち足を踏み入れた。
雨が地面に叩きつける。
公園の目印である花時計の花にも大粒の雨が容赦なく叩きつける。花は縦に揺れ、たまに折れそうになっている。
きっと、この雨がやむ頃には何本かの花が折れてしまっていることが容易に想像できた。
なぜか、悲しくなった。
近くにあったベンチに腰を下ろした。
雨がだんだん強くなるのを見守り私は何も考えずにただ空を見上げる。
何がしたいのかは考えない。
しばらくすると雨がやみ、空には虹がかかっていた。
重い腰を持ち上げ家に帰る。
ドボドボと歩く道には所々大きな水たまりができている。
ふと、偶然水たまりに自分の姿が映った。
その姿はとても醜く見えた。
私が本当にこの世を去るまであと2ヶ月