「2日目の自由行動の班編成なんだけどね。せっかく1組と6組合同になったし、班決めも2クラス合わせちゃうのはどうかなって」
「うん、実は俺も考えてた。 うちのクラスにも1組に仲良い人がいるみたい。明日先生に聞いてみるよ。今度は俺が駒木さんのクラスに伝えにいく」
「ほんと! 雨谷くんに相談してよかったー!」

安心したように笑う駒木さん。素直で純粋で、これはモテるよなぁ、と納得する。
そんなほんわかとした雰囲気に横槍を入れてきたのは柊だ。

「遥風、終わった。早く帰ろ」

どことなく口調が強い気がして、俺は眉根を寄せる。急になんなんだ。付き合わされたのは俺の方だろ。

「雨谷くん、ありがとう。 柊も、うるさくしちゃってごめんね」
「大丈夫」

なんか柊、駒木さんに冷たくないか?
女の子には優しくしろよ。モテないぞ。いや、余計なお世話か。こいつはこのルックスで十分女子に好かれている。

駒木さんは「またねー」と軽く言って教室を出ていった。俺は気になったことを何気なく口にする。