「ご迷惑ばかりおかけします…。なるべく早く辞められると、助かります」
「おっけ。じゃあ、一応来月の予定だから、二週間後か三週間後にしようか」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
「守ってあげられなくて、ごめんね」
眉を垂らして聞こえてきたのは謝罪で、部長からは聞きたくない言葉だった。
いじめていたのはお局なのに、守れなかったと頭を下げてくれる部長。
少しずつ軸がズレているこの会社。
謝るべき人が謝らず、上の人はそれを無視して変わろうとしない。
今更だけど、客観的に会社を見て変わらない理由に納得できた。