さっきは感情が高ぶって、無意識に貶し合いのようなことをしたけど、それが誠さんの優しさだと気づけば、その後出る言葉は同じように本音だけど、落ち着けた。

自分の考えを分析して、苦手なことと不安なことを素直に怖いと言えた。





「俺も同じだった。その結果何もしなくて、現実から逃げた。るいさんも逃げる?俺と同じように楽になりたい?」





楽にはなりたい。でも逃げたいわけじゃない。自分で解決して幸せになりたい。





「出会って四日目の、死んだ人間には言われたくないだろうけど、辞めるって腹括るなら、全力で最後までサポートするから」





ここまで長い時間、濃く男の人と話したのは初めてで、友達というわけではないけど、今付き合いがある友達より、素を出している気がする。

こんなに私を思って怒ってくれる人は居ないし、現れないかもしれない。