魂だけで俺と同じように悩む人を助けられるわけがない。

そして、死んだ元の俺はどうなるんだろう。



全身真っ赤の無惨な姿を遠くから見て、自分でやらかした事の重大さに、あんな事をする人を増やしたくないとも思った。




「どうしよう。誰かと話せるかな。…あ、物とか触れるのかな」



雲から落ちる前、人間ではないかもと言われた事を思い出して、何になったのかをまずは確認しようとすると、誰かに頭を撫でられた気がした。



「可愛い猫ちゃんだねー」



…猫ちゃん!?