「…他に言うことは?」
「ない、です。ごめんなさい、急に大きい声出して」
「るいさんが謝ることじゃないから。それで良いんだ。思ってることが言えると、スッキリするでしょ?」
本当だ。思いをぶちまけた後、胸の支えが多少薄くなってスッキリした気分。
誠さんは、私の奥底に隠していた本音に気づいて、敢えて出すように仕向けてくれたんだ。
大粒の涙をティッシュで大雑把に拭くと、私と同じようにスッキリしたような表情でこちらを見ている誠さんと目が合う。
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