返した時も、指が紙で切れるぐらいの鋭さで受け取ろうとするし、私に何の恨みがあるんだとそろそろ直接聞きたくなる。


あらゆる人が一部始終を見ているし聞いているのに、自分も餌食になりたくなくて、見て見ぬふりをされる。




「深呼吸…、落ち着いて」




何回目か分からない、トイレに籠って精神を安定させる深呼吸。


段々と手も震えてきて、ストレスがピークに達してきた。


もう少しの辛抱…。耐えなきゃ。でも辛いのは変わらない。

辛いけど、もう辞められると心の中で唱えれば、手の震えはおさまった。