千代鶴さん呼びを提案しようとして、すぐにやめた。自分が嫌いになる気持ちは、すごく分かるから。
お局と同じ空間に居るだけで、常に自分の存在を否定されているように感じる。
そんなネガティブになる自分が、やり返せない自分が嫌いになる。
「るいさんも、きっと同じなんだろうなって。だから助けたいんです。あの場所は、るいさんが居る場所じゃないって教えたい。苦しいなら逃げれば良い」
「逃げたら負けになりませんか?」
「問題から目を背けるのが、逃げなんです。ちゃんと向き合った結果、あそこから逃げると決めたなら、それは逃げじゃない」
…何か深い。
会社を辞めたら負けだと思っていたけど、それで自分が壊れてしまったら、終わりだ。
「背けてたかも…、しれません。見ないふりして、あの会社に居ないと私の居場所はないって」
「そんなに頑張らなくても、るいさんがリラックスできる場所は、きっとある」
私が私で居られる場所。居場所を見つけなきゃ。