私以外にこの家には誰も居ない。そうなると、あそこに居るのは幽霊か不審者。
幽霊なら見たくないし、不審者なら家を飛び出して誰かに助けを求めないと。
「私の見間違いであってくれ…頼む」
強く祈って、勢いよく床から頭を離して起き上がった。
ベットの向こう側に居たのは。
「誰!?け…警察呼びますからね!」
高身長の不審者。茶色と黒色が混じった髪で、清潔な服装をしている。
表情も険しくないから、不審者のようには見えないけど、立派な不法侵入。
ベットのサイドテーブルに置いていた携帯を取って、警察に通報しながら家を飛び出そうとすると、不審者が話しかけてきた。