「…生き返る」



白く濁った湯船に体を沈めて、大きなため息を吐く。


シャワーだけでは満たされない、凝り固まった筋肉が緩む浮遊感と、入浴剤の香りに包まれる幸福感。



ずっとこの幸せが続けば良いのに。



仕事で気を遣うのは当然のことだと思っているけど、他人の機嫌を伺うのは違う。

機嫌を伺って、ごますりしながら仕事したって何も楽しくないし、意見を言い合えて程よく力を抜けるのが理想。


でもその理想が通らないのが社会で、苦しくもどかしいところ。




「理想の壁が高すぎるのかな…」