家にあるのは、ツナ缶だけ。じゃあもう有無を言わさず、ツナ缶を食べてもらおう。


平たいお皿にツナ缶を移し替えて、隣に水も置いた。




「猫ちゃん。ご飯置いておくから、食べたかったら食べな?」



猫の横に縮こまってそう伝えると、私の方を見上げて〝ニャッ…〟と鳴いた。


出会った時からそうだけど、私の言葉が猫に伝わっているみたいに、しっかりと返事をしてくれる。



会話ができているかもしれない猫ちゃんの頭を一撫でして、お風呂場に向かった。