比べるのも失礼にあたるぐらい愛おしくて、猫がこんなに懐いてくるのも、更に愛おしさを増す。
舐めやすいように手を差し出していると、今度は頭を私の手に擦り付けるように絡まってきて、撫でてほしいのかなと頭を撫でると、ゴロゴロ鳴いた。
「そうか、撫でてほしいのか。甘えたさんだね」
猫みたいな素直な可愛さが、全人類に備え付けられていたら良いのに。そんな叶わない願望を抱きながらしばらく撫でて、猫の可愛さに満足したから帰ることにした。
明日は休みだけど、お風呂で今日の疲れを少しでも早く癒したい。
「じゃあね、猫ちゃん」