「将英ファイッ!」
「「「シャアッ!!」」」
来週からのテストを頑張ろう、と図書館前の広場で誓い合って解散した。みんなで円陣を組むなんて初めての経験だ。体育会系のノリは正直苦手だったけど、今回の勉強会でスポーツ推薦組との距離が縮まった。
スマホに届いた駿河くんからのメールを見ながら、土佐辺くんと共に駅への道を歩く。
「駿河くん、テスト明けに檜葉さんと衣装合わせすることになったって」
「ずいぶん進展が早いな」
「檜葉さんめちゃくちゃ乗り気だもんね」
いつのまにやら話が進展していたようで、二人だけで会う約束を取り付けていた。駿河くんは純粋に文化祭の衣装合わせのつもりだろうけど、檜葉さんは違う。好きな人と二人で会うのだ。だから、さっきあんなに嬉しそうだったんだな。
「楽しみだな、文化祭」
「うん。絶対成功させようね!」
中間テストが終わったら亜衣たちの学校の文化祭を見に行こうと土佐辺くんと約束をしている。今から楽しみだ。