「ここがお前の家か」
「はい」
「小さいな」
「失礼ですね」
「……!そんなに直接言われるのは初めてだぞ」
「え?」
「少しでも気に障りそうなことは生まれてこの方言われたことがない……やはり日和は運命の相手なのだな」
嬉しそうに微笑んだ由貴。
「は、はぁ……?」
「ひとまず上がらせてもらうぞ」
「はい」
ソファに座り、感動していた。
「これはいい触り心地だな。かくりよにはないぞ」
「全部和風なんですか?」
「ああ。全てが和ででてきているからな。お前が嫁入りしてきた時には欲しいものは全て仕入れてやるから安心しろ」
「あ、ありがとうございます……」
(嫁入りか……)
少し、考えたような顔をした日和だったが、やや嬉しそうに口角をあげた。
「鬼神様」
「ん?なんだ。由貴と呼んでもいいんだぞ」
「い、いえ……お茶、緑茶か麦茶どちらがいいですか?」
「緑茶で頼む」
「かしこまりました」
「……そんなにかしこまらなくてもいいんだぞ」
「あやかし様は神様とおんなじなんです。だから、失礼なことはしません……」
「あはは、そうか。ではお前が自然体で話してくれるのを楽しみにしている」
優しく微笑んだ。そんな温かさに泣いてしまいそうになった。
その後お茶を出し、飲ませるととても美味しそうにしていた。市販のものだったが。
「お前の部屋はあるのか?」
「はい」
「見たい」
「だめです。女の子の部屋を除くなんて最低です」
「……たまらないな、お前の毒は……」
口元を抑えて何かに悶えている鬼神。
お互い暇になり、日和は気まずくなる。
「あ、あの……見すぎです……!」
「お前はどれだけ見ていても飽きないんだ」
「っ……!あっ、じゃあゲームでもしますか?」
「げーむ?」
「はい。このコントローラーを持って操作して、敵を倒すんです」
「やろう」
神様も同然の相手に軽率だと思いつつも、わくわくしている由貴を見てまた口角が上がってしまった。
それから2人はゲームを初め、共に敵を一掃して行った。
「日和、うまいな」
「あんまりやらせてもらったことないけど、得意な方だと思います」
「あはは、そうか。だが僕も中々だろう?」
「はい……!初めてなのにめちゃくちゃ上手です!」
表にはあまり出ていないがはしゃいでいる日和を見て、嬉しそうにしていた。
それからしばらくゲームを続けていると……。
外から音がしてきた。
「……!李莉が帰ってきました、鬼神様は私の部屋に行っててください!」
「先ほど入るなと言われたが……それに護衛だぞ?」
「で、でもっ……私が鬼神様に気に入られたなんて知られたら何されるかわからないっ……」
「……わかった、何かあればこのリボンを解いてくれ」
「わ、わかりました」
手首にキュッと巻かれた赤色のリボン。
「ただいまー。お姉ちゃん」
「おかえり、李莉……あの……今日はごめんね」
「あっはは、謝って許されると思ってんの?」
「でっ……でも、本当に清水くんのことは好きじゃないし、むしろ嫌いだしっ……」
「あっそ。まぁいいわ。今日は100年に一度の日。私はかくりよに行くから、お姉ちゃんはお母さんと上手くやりなさいよ」
「えっ……か、かくりよに行くの……?あやかし様に、気に入られたの?」
なぜ断言できるのかわからなかった。基本的にあやかしは夜に迎えに来て初めて嫁にされるものだ。なのにも関わらず、言い切っている李莉に不信感を抱く。
「ええそうよ。“気に入られるの”これから」
「李莉がかくりよに行っちゃったらお母さん悲しむんじゃないの……?」
「はぁ?そんなわけないでしょ。あのクソババアのことだから絶対大喜びよ」
その時、玄関が開く音がしてきた。おそらく、母親が帰ってきたのだ。
「はい」
「小さいな」
「失礼ですね」
「……!そんなに直接言われるのは初めてだぞ」
「え?」
「少しでも気に障りそうなことは生まれてこの方言われたことがない……やはり日和は運命の相手なのだな」
嬉しそうに微笑んだ由貴。
「は、はぁ……?」
「ひとまず上がらせてもらうぞ」
「はい」
ソファに座り、感動していた。
「これはいい触り心地だな。かくりよにはないぞ」
「全部和風なんですか?」
「ああ。全てが和ででてきているからな。お前が嫁入りしてきた時には欲しいものは全て仕入れてやるから安心しろ」
「あ、ありがとうございます……」
(嫁入りか……)
少し、考えたような顔をした日和だったが、やや嬉しそうに口角をあげた。
「鬼神様」
「ん?なんだ。由貴と呼んでもいいんだぞ」
「い、いえ……お茶、緑茶か麦茶どちらがいいですか?」
「緑茶で頼む」
「かしこまりました」
「……そんなにかしこまらなくてもいいんだぞ」
「あやかし様は神様とおんなじなんです。だから、失礼なことはしません……」
「あはは、そうか。ではお前が自然体で話してくれるのを楽しみにしている」
優しく微笑んだ。そんな温かさに泣いてしまいそうになった。
その後お茶を出し、飲ませるととても美味しそうにしていた。市販のものだったが。
「お前の部屋はあるのか?」
「はい」
「見たい」
「だめです。女の子の部屋を除くなんて最低です」
「……たまらないな、お前の毒は……」
口元を抑えて何かに悶えている鬼神。
お互い暇になり、日和は気まずくなる。
「あ、あの……見すぎです……!」
「お前はどれだけ見ていても飽きないんだ」
「っ……!あっ、じゃあゲームでもしますか?」
「げーむ?」
「はい。このコントローラーを持って操作して、敵を倒すんです」
「やろう」
神様も同然の相手に軽率だと思いつつも、わくわくしている由貴を見てまた口角が上がってしまった。
それから2人はゲームを初め、共に敵を一掃して行った。
「日和、うまいな」
「あんまりやらせてもらったことないけど、得意な方だと思います」
「あはは、そうか。だが僕も中々だろう?」
「はい……!初めてなのにめちゃくちゃ上手です!」
表にはあまり出ていないがはしゃいでいる日和を見て、嬉しそうにしていた。
それからしばらくゲームを続けていると……。
外から音がしてきた。
「……!李莉が帰ってきました、鬼神様は私の部屋に行っててください!」
「先ほど入るなと言われたが……それに護衛だぞ?」
「で、でもっ……私が鬼神様に気に入られたなんて知られたら何されるかわからないっ……」
「……わかった、何かあればこのリボンを解いてくれ」
「わ、わかりました」
手首にキュッと巻かれた赤色のリボン。
「ただいまー。お姉ちゃん」
「おかえり、李莉……あの……今日はごめんね」
「あっはは、謝って許されると思ってんの?」
「でっ……でも、本当に清水くんのことは好きじゃないし、むしろ嫌いだしっ……」
「あっそ。まぁいいわ。今日は100年に一度の日。私はかくりよに行くから、お姉ちゃんはお母さんと上手くやりなさいよ」
「えっ……か、かくりよに行くの……?あやかし様に、気に入られたの?」
なぜ断言できるのかわからなかった。基本的にあやかしは夜に迎えに来て初めて嫁にされるものだ。なのにも関わらず、言い切っている李莉に不信感を抱く。
「ええそうよ。“気に入られるの”これから」
「李莉がかくりよに行っちゃったらお母さん悲しむんじゃないの……?」
「はぁ?そんなわけないでしょ。あのクソババアのことだから絶対大喜びよ」
その時、玄関が開く音がしてきた。おそらく、母親が帰ってきたのだ。