その手をぶんぶんと振りながら、「いいんだよ」とハルカは下手くそな鼻歌混じりにそう返す。
「ミクが言えるようになるまで、おれが代わりに言ってあげる。おれがたくさん言うから、ミクはそれを好きになって。それでいつか、ミクがちゃんと自分で見つけることができたら、おれに教えてね」
「何年かかるか、分かんないよ」
「それは困るなあ。でも、いいよ、特別サービス。自転車のせてくれるお礼だから」
悪戯に笑ったハルカ。もう頬の涙は乾いていた
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