とある少女が何もない平原にポツリと佇んでます。あれれ、辺りを見回し始めましたよ。あぁ、蹲ってますね。
わかります、わかります。何が起きたのかわからないんですもんね。ここは何処、私は誰? って感じですもんね。
「それよりさ、私の頭に流れてくる声って何?」
「それは、私です」
「はぁ? だから誰?」
「めが。いや、AIみたいなもんですよ」
「それで? ここは何処?」
「スルーしましたね?」
「だからここは何処?」
何もわからない様子です。困ってますね。質問攻めですね。でも、教えてあ~げない。
「何言ってんの、教えろよ! 教えてよ!」
はい、それでは説明してあげましょう。
「頭の中で喋らないでくれない」
この少女は御堂灯(みどうあかり)って名前です。
「終わりかい!」
それ以外に何が?
「ここが何処かとか、何で私がここにいるのかとかさ」
それは話題の異世界転移ってやつですね。
「異世界転移? 何で私が?」
それでは、魔王を倒しに行ってみよう!
「会話のキャッチボール! 先ずは質問に答えようよ!」
言ってるじゃないですか。魔王を倒すんですよ。
「魔王って何?」
灯ちゃんは、何と十六歳です。
「いきなり説明に戻るな! 私の質問は?」
それでもって、身長は一メートルしか有りません。ちっちゃいですね。
「そんなにちっちゃくないよ。それだと小学生じゃん!」
おっぱいも有りません。ブラが必要ないなんて、楽でいいですね。
「有るよ! 見た事あんのか!」
さて、灯ちゃんにはチートの能力をいっぱい授けました。その一、頑丈な体~。
「頑丈って何が出来んの?」
病気をしなくなります。怪我も直ぐに治ります。
「やっと会話っぽくなったよ。このAIっての、ポンコツ?」
ポンコツ性能はあなたですよ、灯ちゃん。
「誰がだ!」
それより、灯ちゃん。ちょっと地面を殴ってみて下さい。
「はぁ、やだよ。痛いし」
早くやれ!
「なんか、いきなり命令してきたし。それより、私の質問に答えようよ!」
いいから、ほら! 痛くしないから、優しくするから。先っちょだけだから。
「何、その最後の!」
女は根性ですよ、灯ちゃん。
「そんな言葉、聞いた事ないよ」
溜息をつかないで下さい。私もイッパイイッパイなんですから。
「だったら、こんな所に連れてくんな! 私を元の場所に帰してよ!」
用が済んだら帰してあげますよ。それには先ず、地面を殴ってもらわないと。
「はぁ、仕方ないね。これでいい?」
そう言って灯ちゃんは拳を大きく振りかぶると地面を力強く殴って。いや、殴らないんか~い!
「だから痛いし」
痛くないって言ってるのに、このビビりが! まぁ、それはいいでしょう。それより、見てください。
灯ちゃんがチョンってした地面が見る間に割れていきます。凄いですね、流石はチートですね。
灯ちゃんはビッコリしてますね、ビッコリコリコリコリコリスですね。
「コリコリ言い過ぎ! なんだ、そのコリコリって!」
それは、言葉の綾ってもんです。
「言葉の使い方間違ってない?」
それよりほら、凄いですよ。裂け目がずっと続いてます。
「ずっとじゃないよ。森っぽいのが裂け目に消えてくんだけど……」
山も呑み込みましたね。流石は灯ちゃんですね。
「森とか山とかに、動物が住んでるんでしょ? どうするのよ! 自然破壊だよ!」
動物なんかいませんよ。あそこら辺にいるのは、魔王の配下達です。
「魔王の配下って何! 怖!」
魔王の配下って言うのは、魔族って奴等ですね。あぁ、結構な数が裂け目に呑み込まれて行きますね。
「助けなきゃ。って助けてあげてよ!」
助けませんよ。だって、魔族を滅ぼすのが灯ちゃんの使命なんですから。ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン。
「何そのピロンって?」
レベルが上がったんですね。だって、魔族をいっぱい倒しましたし。
「レベルって、ゲームか!」
その方が盛り上がるでしょ? ほら、ピロン、ピロン、ポロン、ポロリン、ポロポロリン。
「すっごく嫌な予感がするんだけど……」
灯ちゃんは、魔族を千匹倒しました。テッテレー!
「テッテレーじゃない! なにそれ怖い!」
灯ちゃんは魔族を千匹もぶち殺しました。テッテレー!
「言い直すな! もっと怖いし!」
レベルも上がりました。なんと、千レベル! やったね!
「嬉しくないし! なんで殺すとか言うの!」
だって、使命ですし。それより、配下を倒された魔王がこっちにやって来ますね。完全にオコですね。こっわい顔をしてますね。
でっかい翼も生えてますね。その翼で飛んでくれば良いのに、ノシノシと歩いてきますね。馬鹿なんですかね。
「に、逃げなきゃ!」
逃げないで良いですよ。ほら、魔王も裂け目に呑み込まれました。ぴ~ピピリピ、リピリピロンロン!
「何、その効果音っぽいの」
魔王が死にましたね。良かったですね。これで世界が平和になります。
「あのさ、私は地面を触っただけなんだけど! なんでこうなる!」
それは私が授けた力が強すぎたからでしょうね。
「そんな力、授けんな! そもそも、そんな力が有るなら自分で倒せ!」
いや、だって私AIですし。
「さっき女神って言いかけたでしょ!」
何の事やら。
「それより、もう良いよね。帰してよ」
駄目ですよ。
「なんでさ! 使命とやらが終わったんだよね! 帰れるんだよね!」
いやいや、未だ未だ。悪を全て滅ぼすまで、お前の使命は終わらんのだ!
「詐欺じゃん!」
異世界転移させるってのは、大体が詐欺みたいなモンですよ。
「おい! 身も蓋も無い事を言うな!」
それより、ごはんを食べましょうよ。
「私は朝食を済ませたばかりだよ! ほら見ろ、制服をきてるでしょ!」
そう言えば、学校に行こうとしてたんですね。それより街に行きましょう、灯ちゃん。
「何しに?」
そりゃあ凱旋パレードですよ。
「凱旋も何も、出発してね~から! 学校に行かせてよ! 今日はテストなんだよ!」
そんなのサボってしまいなさい。寧ろ、学校なんて行かなくてよろしい!
「止めろ! 色んな所から怒られる!」
さぁ、冒険の始まりですよ!
「始まんないんだよ! 帰せ! 家に!」
わかります、わかります。何が起きたのかわからないんですもんね。ここは何処、私は誰? って感じですもんね。
「それよりさ、私の頭に流れてくる声って何?」
「それは、私です」
「はぁ? だから誰?」
「めが。いや、AIみたいなもんですよ」
「それで? ここは何処?」
「スルーしましたね?」
「だからここは何処?」
何もわからない様子です。困ってますね。質問攻めですね。でも、教えてあ~げない。
「何言ってんの、教えろよ! 教えてよ!」
はい、それでは説明してあげましょう。
「頭の中で喋らないでくれない」
この少女は御堂灯(みどうあかり)って名前です。
「終わりかい!」
それ以外に何が?
「ここが何処かとか、何で私がここにいるのかとかさ」
それは話題の異世界転移ってやつですね。
「異世界転移? 何で私が?」
それでは、魔王を倒しに行ってみよう!
「会話のキャッチボール! 先ずは質問に答えようよ!」
言ってるじゃないですか。魔王を倒すんですよ。
「魔王って何?」
灯ちゃんは、何と十六歳です。
「いきなり説明に戻るな! 私の質問は?」
それでもって、身長は一メートルしか有りません。ちっちゃいですね。
「そんなにちっちゃくないよ。それだと小学生じゃん!」
おっぱいも有りません。ブラが必要ないなんて、楽でいいですね。
「有るよ! 見た事あんのか!」
さて、灯ちゃんにはチートの能力をいっぱい授けました。その一、頑丈な体~。
「頑丈って何が出来んの?」
病気をしなくなります。怪我も直ぐに治ります。
「やっと会話っぽくなったよ。このAIっての、ポンコツ?」
ポンコツ性能はあなたですよ、灯ちゃん。
「誰がだ!」
それより、灯ちゃん。ちょっと地面を殴ってみて下さい。
「はぁ、やだよ。痛いし」
早くやれ!
「なんか、いきなり命令してきたし。それより、私の質問に答えようよ!」
いいから、ほら! 痛くしないから、優しくするから。先っちょだけだから。
「何、その最後の!」
女は根性ですよ、灯ちゃん。
「そんな言葉、聞いた事ないよ」
溜息をつかないで下さい。私もイッパイイッパイなんですから。
「だったら、こんな所に連れてくんな! 私を元の場所に帰してよ!」
用が済んだら帰してあげますよ。それには先ず、地面を殴ってもらわないと。
「はぁ、仕方ないね。これでいい?」
そう言って灯ちゃんは拳を大きく振りかぶると地面を力強く殴って。いや、殴らないんか~い!
「だから痛いし」
痛くないって言ってるのに、このビビりが! まぁ、それはいいでしょう。それより、見てください。
灯ちゃんがチョンってした地面が見る間に割れていきます。凄いですね、流石はチートですね。
灯ちゃんはビッコリしてますね、ビッコリコリコリコリコリスですね。
「コリコリ言い過ぎ! なんだ、そのコリコリって!」
それは、言葉の綾ってもんです。
「言葉の使い方間違ってない?」
それよりほら、凄いですよ。裂け目がずっと続いてます。
「ずっとじゃないよ。森っぽいのが裂け目に消えてくんだけど……」
山も呑み込みましたね。流石は灯ちゃんですね。
「森とか山とかに、動物が住んでるんでしょ? どうするのよ! 自然破壊だよ!」
動物なんかいませんよ。あそこら辺にいるのは、魔王の配下達です。
「魔王の配下って何! 怖!」
魔王の配下って言うのは、魔族って奴等ですね。あぁ、結構な数が裂け目に呑み込まれて行きますね。
「助けなきゃ。って助けてあげてよ!」
助けませんよ。だって、魔族を滅ぼすのが灯ちゃんの使命なんですから。ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン。
「何そのピロンって?」
レベルが上がったんですね。だって、魔族をいっぱい倒しましたし。
「レベルって、ゲームか!」
その方が盛り上がるでしょ? ほら、ピロン、ピロン、ポロン、ポロリン、ポロポロリン。
「すっごく嫌な予感がするんだけど……」
灯ちゃんは、魔族を千匹倒しました。テッテレー!
「テッテレーじゃない! なにそれ怖い!」
灯ちゃんは魔族を千匹もぶち殺しました。テッテレー!
「言い直すな! もっと怖いし!」
レベルも上がりました。なんと、千レベル! やったね!
「嬉しくないし! なんで殺すとか言うの!」
だって、使命ですし。それより、配下を倒された魔王がこっちにやって来ますね。完全にオコですね。こっわい顔をしてますね。
でっかい翼も生えてますね。その翼で飛んでくれば良いのに、ノシノシと歩いてきますね。馬鹿なんですかね。
「に、逃げなきゃ!」
逃げないで良いですよ。ほら、魔王も裂け目に呑み込まれました。ぴ~ピピリピ、リピリピロンロン!
「何、その効果音っぽいの」
魔王が死にましたね。良かったですね。これで世界が平和になります。
「あのさ、私は地面を触っただけなんだけど! なんでこうなる!」
それは私が授けた力が強すぎたからでしょうね。
「そんな力、授けんな! そもそも、そんな力が有るなら自分で倒せ!」
いや、だって私AIですし。
「さっき女神って言いかけたでしょ!」
何の事やら。
「それより、もう良いよね。帰してよ」
駄目ですよ。
「なんでさ! 使命とやらが終わったんだよね! 帰れるんだよね!」
いやいや、未だ未だ。悪を全て滅ぼすまで、お前の使命は終わらんのだ!
「詐欺じゃん!」
異世界転移させるってのは、大体が詐欺みたいなモンですよ。
「おい! 身も蓋も無い事を言うな!」
それより、ごはんを食べましょうよ。
「私は朝食を済ませたばかりだよ! ほら見ろ、制服をきてるでしょ!」
そう言えば、学校に行こうとしてたんですね。それより街に行きましょう、灯ちゃん。
「何しに?」
そりゃあ凱旋パレードですよ。
「凱旋も何も、出発してね~から! 学校に行かせてよ! 今日はテストなんだよ!」
そんなのサボってしまいなさい。寧ろ、学校なんて行かなくてよろしい!
「止めろ! 色んな所から怒られる!」
さぁ、冒険の始まりですよ!
「始まんないんだよ! 帰せ! 家に!」