カンテラから逃亡したふたり。「魔法が使えるようになったのなら、家に戻ることもできるんじゃないか?」と蒼はシャルロットを心配する。シャルロットは「いいんです」と言う。そして、ふたりはこのテラマナの世界を旅することを決める。蒼やシャルロットと同じように、研究が進んでいないために魔法が使えないと思われ、迫害されている人たちがきっといる。自分たちに魔法が使えたなら、きっと同じように救える人がいる。
 そのような苦しみを少しでも無くすために、旅を続け魔法の研究をしていくことに決めたのだった。
 シャルロットは話す。「基本の7属性以外にも、文献には記録がいくつか残ってるんです。蒼さんの星魔法、私の重力魔法、それと、獣や魔物の力を使う獣魔法なんていう名前のものも」
 ふたりは旅先で魔法を使えなったり、効果があまりにも弱い・使い道がない「ハズレ魔法適正」を持つ人たちを救っていく。その魔法の発動の仕方・成長方法・使い道など考え、教え、導いていく。
 現代の知識がある蒼のひらめきや、魔法や薬草に詳しいシャルロッテの知識を活かしていく。
 いつしか仲間は増え、蒼のパーティには「ハズレ魔法適正」と呼ばれつつも実は最強クラスの力を持っている仲間が集っていく。
 魔法適正を巡る国家間の争い・瘴気から生まれる魔物との戦い・そして、人類の敵とされる魔族との戦いと、魔族への差別。
 蒼は旅を続けるなかで、差別される者たちだけではなく、マナテラの世界そのものを救っていく。マナテラの各地で起こっている問題を解決していく蒼。彼はいつしか、マナテラの世界に現れた真の英雄として語り継がれることになるのだった。全てのものを導く、伝説の星魔導士として。