寒さでかじかんだ手を温めながら入社する。この時期なると布団から体を出すのが億劫だ。暖かい布団の中で一生暮らしていたい。
「おはようございます」
隣の席に座っている先輩に初めて挨拶をした。私は人との繋がりが大切だと思い始めたから。
「お‥おはよう」
流石に挨拶するのは急すぎただろうか。
「なんか冴さんてそんな顔で元気に挨拶する人なんだね思ってたイメージと全然違かった」
それは褒めてるのだろうか。聞きたい欲があったがそっと心にしまった。
「先輩ここ打ち間違えてたので直しておきました」
「ありがとうやっぱり冴さんは頼りになるね」
「そんなことないですよ」
先輩のミスを直すなんて確かに前の私だったら絶対やらない。お母さんと同じ私も変わったのだろうか。
「あと表情が柔らかくなったよね前はそんなに顔明るくなかったというか‥いつもいる2人のおかげかな?」
「そうですあの2人には感謝してもしきれません」
他人から見ても表情が変わったのか。前の私がどういう顔をしていたのかもう忘れた。
「他の人から見ても私って変わったのかな」
「僕の大好きな冴ちゃんには変わらないけど前の冴ちゃんに似てる」
前の私‥?失感情症になる前の私だろうか。
「でもそれはいいことじゃないですか」
確かにいいことだ。私は克服できてきたのだろうか。通院しなくても良くなるのだろうか。
「でも僕は冴ちゃんの魅力にみんな気付いてきてちょっと忙しくなりそう」
薄々言葉の意味はわかったが何も言わなかった。言わないのが正解だと思ったから。
「あいつ気に食わないんだけど」
「え‥?」
今何か後ろから聞こえてきた気がする。振り返っても誰もいない。
「先輩どうしたんですか?」
「いやなんでもない」
気のせいだったのだろうか。
「おはようございます」
隣の席に座っている先輩に初めて挨拶をした。私は人との繋がりが大切だと思い始めたから。
「お‥おはよう」
流石に挨拶するのは急すぎただろうか。
「なんか冴さんてそんな顔で元気に挨拶する人なんだね思ってたイメージと全然違かった」
それは褒めてるのだろうか。聞きたい欲があったがそっと心にしまった。
「先輩ここ打ち間違えてたので直しておきました」
「ありがとうやっぱり冴さんは頼りになるね」
「そんなことないですよ」
先輩のミスを直すなんて確かに前の私だったら絶対やらない。お母さんと同じ私も変わったのだろうか。
「あと表情が柔らかくなったよね前はそんなに顔明るくなかったというか‥いつもいる2人のおかげかな?」
「そうですあの2人には感謝してもしきれません」
他人から見ても表情が変わったのか。前の私がどういう顔をしていたのかもう忘れた。
「他の人から見ても私って変わったのかな」
「僕の大好きな冴ちゃんには変わらないけど前の冴ちゃんに似てる」
前の私‥?失感情症になる前の私だろうか。
「でもそれはいいことじゃないですか」
確かにいいことだ。私は克服できてきたのだろうか。通院しなくても良くなるのだろうか。
「でも僕は冴ちゃんの魅力にみんな気付いてきてちょっと忙しくなりそう」
薄々言葉の意味はわかったが何も言わなかった。言わないのが正解だと思ったから。
「あいつ気に食わないんだけど」
「え‥?」
今何か後ろから聞こえてきた気がする。振り返っても誰もいない。
「先輩どうしたんですか?」
「いやなんでもない」
気のせいだったのだろうか。