「「終わった~~~~!!」」

 数日後。
 終戦にまつわる諸々を突貫工事で終わらせて、私とカナリア君はバルルワ村の女神邸に戻ってきた。
 終戦の始末が数日でできるのかって?
 まぁ、私、両帝国の皇帝になったし、私には3,400,000,000倍の世界があるし。

「ねぇ、カナリア君」

 人払いをして、居間でカナリア君と二人っきり。

「なぁに、お姉ちゃん」

「私のこと、好き?」

「好きだよ」

「あのね」

「何?」

「話さなきゃいけないことがあるの」




   ◇   ◆   ◇   ◆




 洗いざらい喋った。
 転生のこと。
 前世の知識があったから、プログラミング無双ができたこと。
 そして何より、私の本当の年齢のことも。

「だから、何?」

「え?」

 カナリア君が、少し怒っている。

「そんな、たかがそれだけのことで、僕がキミのことを嫌いになると、キミは本当にそう思っているの、エクセルシア?」

 キスされた。
 ついばむようなキスだ。
 カナリア君が、私をソファに押し倒す。
 気取ったような顔をしながらも、カナリア君の顔は真っ赤だ。
 今度はこちらからキスしてやる。
 私はそのまま、カナリア君のズボンに手をかけ――

「いかんいかんいかん!!」

「僕はいいのに」

「ダーメ! カナリア君が成人して、ちゃんと結婚してからね!」

「まだ10年あるけど」カナリア君が、挑戦的な笑みを見せてくる。「ガマンできるかな、エクセルシア?」

「~~~~~~~~ッ!!」

 今度こそ、幸せになろう。
 今世でこそ。
 カナリア君と、一緒に。

 さようなら、前世の私。
 こんにちは、今世の私。




 Public Sub Excelsia()
  MsgBox "Hello World !!"
 End Sub




 >Hello World !!




   ◇   ◆   ◇   ◆




 最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました。