『そーゆーときはね、自分を大切にしてほしいです。お気に入りの音楽聴いたり、自然の中で過ごしたり、推し活なんかしたりしてね。少しの休息を取ることで、気持ちが軽なることもありますし。
……うん。時には立ち止まってもええんやないかな? 自分の感情を、体調を大切にしてあげてください。ときには、サボってもいいんです。気分転換して、自分を喜ばせてあげるんです』
久光樂は続ける。
『そして、覚えていてほしい。あなたは、独りじゃないってこと。周りにいる人たち、どうしても冷たく感じたり、話しても意味ないんやないかって思ってしまうこと、あると思います。特に、心が疲れているときは、まわりに味方がいないって思い込んでしまう。でも、やっぱり僕は言いたい。あなたは独りじゃない』
朝から、かなり重ための内容だとは思った。しかし、いまの僕には、彼の言葉ひとつひとつが胸に染みた。
『どんなに小さなことであっても、自分が感じる不安や疲れに対して、無視せずに向き合うことが大事です。いつの間にか膨れ上がって、収拾がつかなくなる前に、隣にいる人に悩みを打ち明けて、少しずつその重荷を外していきましょう。まずは、あなたがあなたのことを大切にしてあげて、愛してあげてください』
なるほど、彼女が久光樂を熱狂的に推していた理由が、よくわかった気がする。
久光樂のメッセージは、聞いた僕の心に深い感動を与えた。どんなに重い悩みでも、半分ほど軽くしてくれるような、そんな温かさがあった。そして前向きに、彼の言葉に背中を押されるような気持ちになった。
最後に、久光樂は力強いメッセージを送った。
『どうか、あなたにとっての今日が、昨日よりもちょっとでもいい日になりますように! そして、最後にひとつだけ――』
生きててくれて、ありがとう。