あぁ、眠い。
眠れない夜は大嫌いだ。
冷蔵庫に残った、半分のサイダー。
ひんやりとした空気とペットボトル。
透明な海に、泡沫が弾ける。
キャップを開けると、カシュッといい音がした。
そのサイダーは、炭酸が抜けかけて、どこか、かき氷のシロップみたいな味だ。
心なしか、甘い香りもする。
冷凍庫も覗いてみるが、ほとんど空に近かった。
時計を確認してみると、午前1時。
仕方がない。
俺は、半袖の寝巻きの上から薄いパーカーを羽織り、スマホと財布を持つ。
このままベッドで横になっていても、多分眠れないだろうし、清涼飲料とアイスをコンビニに買いに行こうと思った。
……やっぱり、足元がふらつく。
いつものこと。
あいつの罪は、俺が償わないといけないから。

俺は、寿命が尽きるまで、死ねない。