松浦さんは。
 足が速い、とても。

 そして。
 ある、持久力も。





 いつだったか。
 聞こえてきた、松浦さんの話し声が。

 あれは。
 確か昼の休憩のとき。


 松浦さんは。
 話していた、自慢げに。
『中学生の頃、
 体育の授業での持久走、
 学校内の新記録を出した』と。

 その話をしていたときの声のボリュームは。
 大きかった、いつも以上に。



 だから。
 覚えている、特に。
 その話の内容は。