「そういえば、
 初めて話しかけた相手、
 私が凪くん、
 和輝(ともき)碧音(あのん)ちゃん、
 なぜそうだったかというとね」


 そのことに。
 あるんだ、理由が。

 たまたまの組み合わせ。
 そうではないんだ。


「碧音ちゃんと凪くん、
 二人の能力のオーラは感じたんだけど、
 私は凪くんのオーラを強く感じて
 和輝が碧音ちゃんのオーラを強く感じたの」

「そう。
 だから思ったんだ、
 俺と彩暖(あやの)は。
 初めて接するのは
 オーラを強く感じた相手との方がいいのかもしれないと。
 オーラを感じる強さが違っていたのは
 そういうことなのかもしれない、ってね」

「うん。
 だからね、
 私が凪くんに、
 和輝が碧音ちゃんに、
 話しかけることにしたの」


「そうだったんだね」


 能力のオーラ。

 同じではないんだ、感じ方が。


 能力者同士。
 同じ、感じ方は。
 思った、そういうものだと。



 わからない、まだ。
 そういう感覚。
 私と凪は。


 いつか。
 感じるのだろうか。
 他の能力者たちの能力のオーラを。

 彩暖ちゃんと新堂くん。
 二人のように。