「心桜、力んで!」
「んー!」
神功皇后様の声に合わせて天井からぶら下がる紐に掴まり、力む。
神様の産屋は……恐ろしく、ローテクだった。
だって、時代劇で見るようなあれなんだよ!?
朔哉なんてなんで無痛分娩できないの!? って絶望していたし。
まあ、神様の世界では出産なんて稀なんだから仕方ないのかもしれない。
その代わり朔哉は産婆にわざわざ、安産の神様を選んでくれた。
「あとちょっと、頑張って!」
「んー!」
苦しい。
ひたすら、苦しい。
一瞬、なんでこんな苦しい思いしているんだっけ? とか現実逃避しそうになる。
「生まれた!」
「んぎゃー、んぎゃー」
産屋の中に響き渡る、元気な泣き声。
「生まれたか!」
きっと、産屋の前で落ち着かずにうろうろしていたであろう朔哉が、勢いよく戸を開けた。
「まだ殿方は出ていっていてください」
冷たく環生さんが言い放ち、ぴしゃっと戸を閉めてしまうと苦笑いしかできない。
「ご苦労様。
立派な男の子よ」
神功皇后様が私の腕に赤ちゃんを抱かせてくれた。
当然ながら、すでに面付き。
「んー!」
神功皇后様の声に合わせて天井からぶら下がる紐に掴まり、力む。
神様の産屋は……恐ろしく、ローテクだった。
だって、時代劇で見るようなあれなんだよ!?
朔哉なんてなんで無痛分娩できないの!? って絶望していたし。
まあ、神様の世界では出産なんて稀なんだから仕方ないのかもしれない。
その代わり朔哉は産婆にわざわざ、安産の神様を選んでくれた。
「あとちょっと、頑張って!」
「んー!」
苦しい。
ひたすら、苦しい。
一瞬、なんでこんな苦しい思いしているんだっけ? とか現実逃避しそうになる。
「生まれた!」
「んぎゃー、んぎゃー」
産屋の中に響き渡る、元気な泣き声。
「生まれたか!」
きっと、産屋の前で落ち着かずにうろうろしていたであろう朔哉が、勢いよく戸を開けた。
「まだ殿方は出ていっていてください」
冷たく環生さんが言い放ち、ぴしゃっと戸を閉めてしまうと苦笑いしかできない。
「ご苦労様。
立派な男の子よ」
神功皇后様が私の腕に赤ちゃんを抱かせてくれた。
当然ながら、すでに面付き。