「……目、閉じてて」
「……うん」
ぎゅっと目を閉じ、そして――。
「心桜はそろそろ、お目覚めー!?」
バン!と勢いよくドアが開き、つい開けそうになった目を朔哉の手が覆う。
「……じゃま、しないでくださいよ」
朔哉の声は酷く低くて冷たかったけど、仕方ないよね。
うか様がお見舞いに持ってきてくれたシュークリームでお茶にする。
といっても、まだ無理はしちゃダメだって、ベッドの上で。
「朔哉。
……食べて、いい?」
「どうぞ?」
くっくっくっと、おかしそうに朔哉は笑っているけど……だって、食べてまた血を吐くとか嫌だし。
「なんで朔哉の許可がいるの?」
大変可愛らしく小首を傾げてうか様が訊いてくるけれど……まあ、そうなりますよね。
「だって朔哉が……」
「心桜には私が許したもの以外、口にできない呪いをかけているのですよ」
「なにそれ、こわっ」
うか様は完全に引いている。
まあでも、そうですよねー。
伊弉冉様にまでヤンデレ呼ばわりされていたし。
「こちらの食べ物は人間には合わないものもありますからね。
迂闊に変なものを食べてしまわないように、です」
「……うん」
ぎゅっと目を閉じ、そして――。
「心桜はそろそろ、お目覚めー!?」
バン!と勢いよくドアが開き、つい開けそうになった目を朔哉の手が覆う。
「……じゃま、しないでくださいよ」
朔哉の声は酷く低くて冷たかったけど、仕方ないよね。
うか様がお見舞いに持ってきてくれたシュークリームでお茶にする。
といっても、まだ無理はしちゃダメだって、ベッドの上で。
「朔哉。
……食べて、いい?」
「どうぞ?」
くっくっくっと、おかしそうに朔哉は笑っているけど……だって、食べてまた血を吐くとか嫌だし。
「なんで朔哉の許可がいるの?」
大変可愛らしく小首を傾げてうか様が訊いてくるけれど……まあ、そうなりますよね。
「だって朔哉が……」
「心桜には私が許したもの以外、口にできない呪いをかけているのですよ」
「なにそれ、こわっ」
うか様は完全に引いている。
まあでも、そうですよねー。
伊弉冉様にまでヤンデレ呼ばわりされていたし。
「こちらの食べ物は人間には合わないものもありますからね。
迂闊に変なものを食べてしまわないように、です」