「薫センセー、お菓子取りに来た〜」
「お、きたきた。そこの袋全部持っていって」
お昼休みに入ってすぐ、言われた通り薫先生の研究室へ顔を出した。
珍しく事務仕事をしていた薫先生は振り返ってソファーの上の買い物袋を指さす。ジュースやお菓子が沢山入っていた。
「でも薫先生。教室でお菓子パーティーなんかして、また怒られませんか?」
「怒られるのには慣れてるからダイジョーブ」
怒られるのに慣れている事自体がそもそもどうかしていると思う。
心の中でそうつっこむ。
「それに教室ではしないから」
「え、じゃあどこで?」
「頑張った君たちへの慰労会なんだから、頑張った全員が参加しないとでしょ」
にやりと笑った薫先生は「ついてきて」と立ち上がった。



